先日Xでこんな投稿をしました。
「近年のNBA三大見たかった世界線」
自分が挙げたのは、デリック・ローズが大怪我をせずブルズでレブロンと東の覇権を争い続ける世界、ブランドン・ロイが膝に苦しまず全盛期を迎える世界、そしてハリバートンがGame7で怪我をしなかった世界。
近年のNBA三大見たかった世界線
・ローズが大怪我せず、ブルズがレブロンと東の覇権を争い続ける世界
・ブランドンロイが膝に苦しまず全盛期を迎える世界
・ハリバートンが怪我しなかったgame7みんなの「見たかった世界線」も教えてほしい。
— BasketballFreak_語れるNBA (@bballfreak2324) August 18, 2026
NBAを長く見ている人なら、一つくらいありますよね。「あの怪我がなかったら」「あの移籍が成立していたら」「あのシュートがあと数センチ違っていたら」。実際に起きた歴史だけでも十分面白いのに、“もしも”を考え始めるとさらに何時間でも話せるのがNBAです笑
軽い気持ちで投稿したんですが、これが思った以上に伸びました。8月27日時点で約41.5万回表示、828いいね。リポストと引用を合わせて148件、リプ99件。取得できた範囲で回答を見返してみましたが、世代によって全然違うし、「あーー!!それ忘れてた!!」という世界線も山ほどありました。
しかも自分は「近年のNBA」って書いたのに、みんな普通にマジック・ジョンソンとか2000年代前半まで遡ってくる笑
それだけNBAには「見たかったもう一つの歴史」が多いんでしょうね。
ということで今回は、皆さんからもらったリプ・引用をもとに、NBAファンが見たかった世界線をまとめてみます。
やっぱり一番多かったのは「怪我がなかった世界」
回答を見ていて圧倒的に多かったのがこれでした。
NBAの“もしも”で一番切ないのって、結局怪我なんですよね。移籍なら本人やチームが選択した結果でもありますが、怪我は誰も望んでいない。それなのにスター一人の怪我でチームどころかNBA全体の歴史まで変わってしまう。
その代表がやっぱりデリック・ローズ。
2010-11シーズン、22歳で史上最年少MVP。ブルズは62勝で東1位になり、カンファレンスファイナルではレブロン、ウェイド、ボッシュのヒートと対戦しました。当時は普通に「これから何年間もブルズとヒートが東を争うんだろうな」と思っていました。
ところが翌2012年のプレイオフ1回戦で左ACLを断裂。
あそこから全部変わりました。
もし怪我がなければローズはどこまで行っていたのか。MVPをもう一度取ったかもしれないし、一度くらいレブロンから東を奪っていたかもしれない。レブロンがCLEへ戻った後も、キャブス対ブルズが東の定番カードになっていた可能性があります。
何より、あのスピードと跳躍力のまま成長していくローズをあと何年も見たかった。
自分の中では今でもトップクラスに見たかった世界線です。
ロイ&オデンが健康だったブレイザーズ
これも本当に多かった。
ブランドン・ロイ、グレッグ・オデン、ラマーカス・オルドリッジ。
今並べても夢ありますよね。
ロイは3年目で平均22.6得点を記録してオールNBA2ndチーム。オデンは2007年ドラフトでKDより先に1位指名されたセンターです。
それなのに2人とも怪我に苦しみ、結局この3人が健康な状態で一緒に戦う時間はほとんどありませんでした。特にロイは27歳で一度引退。
早すぎる。
数字だけでは今の若いNBAファンに伝わりづらいかもしれませんが、当時ロイを見ていた人なら「次の時代のスターになるんだろうな」と思っていた人は多かったはず。派手すぎるわけではないのに、試合終盤にボールを持たせたら何とかしてくれる選手でした。
もしロイとオデンが健康だったら、レイカーズ、スパーズ、サンダーと何年も西で争っていたかもしれない。
これは本当に見たかった。
ヤオミン&T-MACも忘れちゃいけない
怪我枠ではヤオミンとトレイシー・マグレイディもかなり名前が出ました。
これも分かる。
2人揃ったら強い。
でも揃わない。
本当にそんな印象のコンビでした。
特に2009年のロケッツは、その後優勝するレイカーズとカンファレンスセミファイナルでGame7まで戦っています。その時にはT-MACがすでに離脱していて、シリーズ中にはヤオまで怪我。
もし2人とも健康だったら?
普通に優勝の可能性もあったんじゃないかと思ってしまいます。
このほかにも、ペニー・ハーダウェイ、グラント・ヒル、クリス・ボッシュ、カワイ、エンビード、ザイオンなど、とにかく大量に名前が出ました。
怪我枠だけで余裕で記事一本作れます笑
KDがOKCに残っていた世界
怪我の次に多かったのが、「あの移籍がなかったら」「あのトレードが成立していたら」。
その中でもやっぱりKDです。
2016年、サンダーは73勝ウォリアーズをカンファレンスファイナルで3勝1敗まで追い詰めました。しかしそこから3連敗して敗退。その夏、KDはそのウォリアーズへ移籍します。
結果としてウォリアーズはとんでもないチームになり、KDは2度の優勝と2度のファイナルMVPを獲得しました。
でもNBAファンとして見たかったのは、
「もう一回OKCで挑戦するKD」
だった人も多いと思います。
ウェストブルックとKDのサンダー。カリー率いるウォリアーズ。そしてレブロンのキャバリアーズ。
これがあと数年続いていたらどうなったのか。
KDがOKCで優勝していたら今の歴代評価だって相当変わっていたでしょう。逆に最後まで優勝できなかった可能性もあります。
でも、その答えを見たかったんですよね。
個人的にも35番のOKCデュラントはめちゃくちゃ好きだったので、この世界線はかなり見たいです。
CP3とコービーが同じバックコートだった世界
2011年、クリス・ポールがレイカーズへ移籍するトレードが一度はまとまりかけました。
CP3とコービー。
いや、これは普通に見たいでしょ笑
CP3がゲームを作ってコービーが点を取る。クラッチではどちらにもボールを預けられる。何より2人とも負けず嫌いが異常。
練習から喧嘩してそうですが笑
結局この取引は成立せず、CP3はクリッパーズへ移籍。その後ロブシティ時代が始まりました。
もしCP3がレイカーズへ行っていたら、コービーのキャリア終盤も全く違ったものになっていたでしょう。さらにその後ドワイトまで加わっていたら……と考え始めると、もう完全にNBA 2Kです。
でもそれが楽しい。
KDの足があと数センチ後ろだった2021年
「あの1試合、あの1プレーだけ違っていたら」という回答もかなりありました。
その代表は2021年ネッツ対バックスのGame7。
KD、カイリー、ハーデンを揃えたブルックリンでしたが、カイリーは怪我で欠場。ハーデンも万全ではなく、最後はKDがほぼ一人でチームを背負っていました。
そして第4Q残り1秒。
KDがターンアラウンドジャンパーを決める。
入った瞬間、
「ネッツ勝った」
と思いました。
でも足が3ポイントラインに乗っていた。
3点ではなく2点。
同点。
延長。
そしてネッツ敗退。
あれがあと数センチ後ろだったら、どうなっていたんでしょうね。
バックスはそのまま優勝しましたが、ネッツが勝っていたらKD、カイリー、ハーデンのBIG3に対する評価も変わったでしょう。その後あれだけ早くチームが解体されていたのかも分かりません。
今回の回答には「KDとカイリーが残って、渡邊雄太がスーパースターたちと一緒にプレイオフやファイナルで活躍する世界」という日本のNBAファンらしいものもありました。
これは普通に見たい笑
ネッツ時代の渡邊、本当にスリー入りまくってましたからね。
たった1シリーズで選手の評価まで全部変わる
ほかにも2018年のロケッツがウォリアーズを倒していた世界、ナッシュのサンズが優勝した世界、2000年WCF Game7でブレイザーズがリードを守り切った世界、2001年にアイバーソン率いる76ersがレイカーズを倒した世界など、試合結果系もかなりありました。
これが面白いのは、勝敗が一つ変わるだけで、その後の選手の評価まで全部変わることです。
例えば2018年ロケッツがウォリアーズを倒して、そのまま優勝していたらどうでしょう。
ハーデンは今ほど「プレイオフで勝てなかった」と言われていたのか。CP3の歴代PGランキングはどうなっていたのか。ダントーニの評価は。逆にKDウォリアーズは今と同じように語られていたのか。
NBAの歴代評価って、結局こういう数試合でめちゃくちゃ変わるんですよね。
怖い世界です。
パレスの乱闘がなかったペイサーズ
これを挙げている人もかなりいました。
2004年の「Malice at the Palace」。
ペイサーズ対ピストンズで起きた、選手と観客まで巻き込んだNBA史上最悪クラスの乱闘です。ロン・アーテスト、スティーブン・ジャクソン、ジャーメイン・オニールらが長期出場停止となり、ペイサーズのシーズンは完全に変わりました。
しかもこのチーム、前年61勝。
東ファイナルまで行っています。
普通に優勝候補でした。
そして2004-05シーズンはレジー・ミラーのラストイヤー。
もしあの乱闘がなかったら、レジーは最後にもう一度ファイナルまで行っていたかもしれない。
こういう回答を見ると、
「あ、この人NBA長いな」
ってちょっと嬉しくなります笑
マジック・ジョンソンが引退しなかった世界
マジック・ジョンソンも歴史への影響がデカすぎます。
1991年、HIV陽性を公表して突然引退。
当時まだ32歳。
しかも直前のシーズンは平均19.4得点、12.5アシスト、7.0リバウンド。普通にリーグ最高峰の選手で、レイカーズをNBAファイナルまで連れて行っています。
もしあのタイミングで引退していなかったら、あと何年間トップレベルでプレーしていたのか。ジョーダンとのファイナル再戦はあったのか。90年代前半の西はどうなったのか。
NBA史そのものへの影響という意味では、トップクラスに大きい世界線かもしれません。
そして一番胸に来たのがコービー
今回の回答の中で、特に反応が大きかった一つが、
「Kobeが亡くならずにLALの優勝を見届けることができた世界線」
でした。
これはもう、「あのチームが勝ったら」とか「あの移籍が成立していたら」とか、そういう話とは少し違います。
2020年、レイカーズが10年ぶりにNBAチャンピオンになった年。
あの時コービーがいたら、どんな顔をしていたんでしょう。
レブロンと何を話したのか。ADを見て何を思ったのか。ジジと一緒に試合を見ていたのか。
それだけでも見たかった。
自分がこの返信に「大泣き確定です」と返したんですが、本当にそれしか言えません。
「コービーとジジが事故に遭わなかった世界」という回答も複数ありました。
これはNBAの歴史というより、ただただそうであってほしかった世界ですね。
コービーがその後NBAにどう関わっていったのか。ジジがどんな選手になっていたのか。
見たかったです。
まだまだあった、ロマンしかない世界線
シャック&ペニーがずっとオーランドでプレーしていた世界。マーブリー&KGがミネソタでコンビを続けた世界。ダンカン、グラント・ヒル、T-MACがマジックで組んでいた世界。カワイがスパーズに残った世界。ドンチッチがマブスからトレードされなかった世界。MJが野球へ行かずそのまま連覇を続けた世界。
ロンゾ、カルーソ、ラビーン、デローザンのブルズがずっと健康だった世界という、かなり最近の回答もありました。
そして、
「プールがドレイモンドを返り討ちにしてMMAへ」
という回答。
それもうNBAの世界線じゃなくて格闘技の世界線です笑
こういうのが混ざってくるのもXの面白いところですね。
みんなの回答を見ていて思ったこと
取得できたリプ・引用をざっくり見ていくと、一番多かったのは「怪我がなかったら」。次が「移籍しなかったら/あの移籍が成立していたら」。その次が「あの1試合、あの1プレーが違っていたら」でした。
これを見ていて思ったんですが、結局NBAファンが一番見たいのって、
最高の選手が、最高の状態で、本気でぶつかるNBA
なのかもしれません。
健康なローズがレブロンと戦う。ロイとオデンが健康なポートランドで西を勝ち上がる。KDとラスがもう一度ウォリアーズへ挑む。KD、カイリー、ハーデンが全員健康でプレイオフを戦う。CP3とコービーが同じバックコートで優勝を狙う。
誰が勝つかは分からない。
別に自分が好きな選手が必ず勝つ必要もない。
ただ、
「完全体同士でやったらどうなるの?」
を見たいんですよね。
NBAファンとしては。
改めて自分が選ぶなら
最初の投稿ではローズ、ロイ、ハリバートンの3つを選びました。
皆さんの回答を見た後でも、ローズはやっぱり外せません。史上最年少MVPを取った22歳の選手が、あのスピードと身体能力のまま成長するところはどうしても見たかった。
ロイも同じ。もっと単純に全盛期を見たかった。
ハリバートンは記憶が新しい分、余計にそう思います。
ただ、今回回答を見て一つ追加するなら2021年Game7のKDかな。
あの足があと数センチ後ろだった世界。
その後のNBA史がかなり変わった可能性があります。
そしてバスケットボールの勝敗とは関係なく、一つだけ何でも変えられるならコービーです。
2020年のレイカーズ優勝を見てほしかった。
ジジの成長も見たかった。
そこだけは、今でも本当に残念です。
今回リプや引用で回答してくれた皆さん、本当にありがとうございました。
実際に起きたNBAの歴史だけでも十分面白いのに、「もしあの時」を考えるだけでまた何時間でも話せる。
やっぱりNBAって面白いですよね笑
皆さんが一つだけNBAの歴史を変えられるとしたら、どの世界線を選びますか?


