NBAの若手、点取れるだけじゃもうダメなの?クミンガ年6.2M、マサリン年8Mを見て思うこと

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クミンガがウルブズと2年1,240万ドル。そして今度はベネディクト・マサリンがペリカンズと2年1,600万ドル。……安くない?

クミンガはまだ23歳。マサリンは24歳。どっちもドラフト上位で、どっちもNBAで普通に二桁得点を取れる選手です。それどころかマサリンは昨シーズン平均17.6得点。クミンガも少し前には平均16.1得点まで伸びたシーズンがありました。なのに年俸はクミンガ約620万ドル、マサリン800万ドル。

もちろんどちらも2年目がプレイヤーオプションなので、「今季活躍して来年もっと大きい契約を取る」という狙いはあると思います。それでも、昔の感覚ならこの年齢で平均15〜18点くらい取れる元ドラフト上位選手って、もう少し普通に金もらえそうじゃないですか?

なんか最近のNBA、点取れる?それで?みたいになってない?笑

ということで今回は、クミンガとマサリンの契約を見ていて思った「今のNBAって若手スコアラーにかなり厳しくなってない?」という話をしてみます。

まずマサリン年8Mは普通にびっくりした。クミンガの年620万ドルについては前の記事でも書きましたが、マサリンまで2年1,600万ドルと聞いて結構驚きました。

昨シーズンのマサリンはペイサーズとクリッパーズで54試合に出場し、平均17.6得点、5.4リバウンド、2.4アシスト。全部キャリアハイです。2022年ドラフト6位で、まだ24歳。キャリア平均でも16.2得点取っています。

これだけ見ると普通に「若くて点取れるウイング」ですよね。

しかも2025年のファイナルではOKC相手にベンチから27得点した試合もある。全くプレイオフで使えない選手でもありません。

その選手が年8M。一方で今のNBAには年30M、40M、50Mを超える選手が普通にいる。そう考えると、マサリンの市場価値ってめちゃくちゃ低く見えます。

ただ数字をもう少し見てみると、理由も見えてきます。昨季の3P成功率は31.5%程度。得点は取れるけど、外から絶対に放置できない選手ではない。守備でオールディフェンス級というわけでもない。プレイメイカーでもない。

つまり「17点取れる」という能力はある。

でもそれ以外に何がある?と聞かれると少し困る。これ、クミンガとかなり似てるんですよね。昔なら「平均17点」はもっと価値あった気がする

自分がNBAを見始めた頃って、平均15点とか17点取れる若手ってかなりワクワクした記憶があります。

「来年20点行くんじゃない?」

「将来オールスターあるかも」

みたいな。

もちろん今でもそういう期待はあります。ただ、今のNBAでは単純な得点の価値自体が少し変わった気がします。

リーグ全体の得点効率が上がって、3ポイントも増えた。ポゼッション数も多い。昔より平均20点を取る選手もかなり増えています。

なので「平均17点」という数字だけでは、昔ほど特別じゃない。

しかもNBAには毎年新しい若手が入ってくる。

ドラフト上位だけじゃなく、2巡目やドラフト外でも普通に使える選手が出てくる。

そうなるとチーム側も、「17点取れるから20M」とは簡単に言わなくなるんでしょうね。スターじゃないなら、スターの横で何ができる?たぶん今のNBAで一番重要なのはここだと思います。

もしあなたがヨキッチ、ヤニス、SGA、ANTみたいな選手なら話は別です。

ボール持って好きにやってください。でもスターじゃないなら、「スターの横で何ができる?」がめちゃくちゃ重要になる。

例えばスリーを40%決める。相手エースを守る。複数ポジションを守れる。ボールを持たずにカットする。スクリーンをかける。リバウンドを取る。セカンドユニットでゲームを作る。こういう能力です。

クミンガもマサリンも、自分でボールを持ってリングへ向かう能力はあります。

でも強いチームには、もっとボールを持たせたい選手がいる。

クミンガならウォリアーズにカリーがいた。

マサリンもペイサーズではハリバートン中心のオフェンスでした。

その時に自分の得点力をどう残すか。

ここが難しい。

自分が10回ボール持てば15点取れる。でもスターがいるので5回しか持てない。じゃあ残りの時間何するの?

今のNBAって、ここをめちゃくちゃ見られている気がします。3&Dが高い理由、改めて分かるこう考えると、3&Dタイプの選手が高く評価される理由も分かります。

ボールいらない。コーナーに立ってる。空いたらスリー。守備では相手エース担当。これだけでスターの邪魔をしません。むしろスターを助けます。

例えば平均12点でも3P40%でウイングを守れる選手と、平均17点だけどボールを持たないと良さが出ない選手。

強いチームなら前者の方が欲しい場合、普通にあると思います。

得点だけ見れば後者の方が上。

でもチーム全体を強くするなら前者。

NBAって本当にそういう世界になってきました。

セカンドエプロンでさらに厳しくなった

そしてここにセカンドエプロンが来ます。

昨日の記事でも書きましたが、今のNBAはサラリーを使いすぎると単純に税金が増えるだけではありません。補強方法そのものがかなり制限されます。NBA側もセカンドエプロンについて、高額ロスターが支出によって戦力差を広げることを抑えるための制度だと説明しています。

つまりチーム側からすると、20Mの選手を取る時に、「まあ平均17点取るし」だけでは怖い。

その20Mを使った結果、他の補強ができなくなるかもしれない。

スターとの延長に影響するかもしれない。トレードが難しくなるかもしれない。そう考えると、役割が曖昧な選手にはかなり慎重になると思います。

逆に、「こいつは確実にうちのスターの横で使える」と分かっている選手には金を払いやすい。

これ、最近の若手の契約が二極化している理由の一つなんじゃないでしょうか。

クミンガとマサリン、共通点多くない?

今回2人を並べてみると結構似ています。

クミンガ。

23歳。

元7位指名。

身体能力がすごい。

リングアタックが強い。

でも外は安定しない。

オフボールで何をするかが課題。

マサリン。

24歳。

元6位指名。

フィジカル強い。

得点力ある。

フリースローも取れる。

でも外は安定しない。

守備やプレイメイクが突出しているわけではない。

どっちも、

「点取れる若いウイング」

なんですよね。

でも今のNBAでは、それだけだと意外と高く売れない。

ここが面白い。

一昔前なら「若い+ドラフト上位+平均15点以上」だけで未来込みの大型契約が出てもおかしくなかった気がします。

今は、「じゃあプレイオフでどう使う?」まで見られている。かなりシビアです。プレイオフになると弱点を狙われるからね

結局NBAの評価ってここに集約される気もします。

レギュラーシーズンなら得点力で多少ごまかせます。でもプレイオフになると相手は弱点を探してきます。

スリーない?離れよう。

守備弱い?そこ狙おう。

判断遅い?ダブルチームしよう。

ボール持たせたくない?スターから離れよう。7試合シリーズでこれをずっとやられます。

すると「平均17点」という数字より、「弱点が少ない選手」の価値が上がる。

逆に言えば、クミンガやマサリンが次の契約で大金を取るために必要なのは、得点を20点に上げることだけじゃないのかもしれません。

クミンガなら外を少し安定させて、守備とオフボールを頑張る。

マサリンならスリーを35〜36%くらいにして、守備でもプラスになる。

これだけで評価かなり変わると思います。

逆に言えば2人ともめちゃくちゃチャンス

ここまで「評価厳しい」と書きましたが、逆にこの短期契約は2人にとってかなり大きなチャンスでもあります。

クミンガはウルブズでスターター予定。

マサリンもペリカンズで今まで以上に役割を得られる可能性があります。

どちらも2年目プレイヤーオプション。

つまり今季活躍すれば来年もう一回FAになれる。

クミンガが平均18点、外35%、守備もしっかり。

マサリンが平均20点、3P36%、守備も改善。

こうなったら普通に一気に契約額上がるでしょう。

まだ23歳と24歳ですからね。

キャリア終了でも何でもありません。

むしろ今季は、

「俺は点取るだけの選手じゃないぞ」

を証明するシーズンなんだと思います。

今のNBA、ロールプレイヤーのハードル高すぎない?笑

ただ改めて思うんですが、

今のNBA選手大変ですね。

点取ってください。

スリー決めてください。

守ってください。

複数ポジション守ってください。

ボール持たなくても動いてください。

判断早くしてください。

スターの邪魔しないでください。

年俸も安くしてください。

要求多すぎる笑

でも逆に言えば、だからこそデリック・ホワイトみたいな選手の価値がめちゃくちゃ高くなるんだと思います。

20点取らなくてもいい。

何でもできる。

どんなラインナップでも使える。

プレイオフでも弱点にならない。

今のNBAで一番欲しいのって、実はこういう選手なのかもしれません。

結局、点取れるだけじゃダメなの?

タイトルの答え。

たぶん、ダメではない。でもそれだけでは足りない。だと思います。

もちろん得点力はめちゃくちゃ重要です。

15点取れないより17点取れる方がいい。

でも今のNBAでは、「どうやって17点取るの?」「誰と一緒に出ても取れるの?」「ボール持たなくても取れるの?」「守備では狙われない?」まで見られる。

クミンガとマサリンの契約を見ていると、それをかなり感じます。

23歳の元7位指名が年6.2M。

24歳の元6位指名で平均17.6点の選手が年8M。

普通に考えたら安い。

でもNBAのチームからすると、

「もっと証明して」

なんでしょうね。

個人的には今季この2人、かなり注目したいです。

得点を20点まで増やすのか。

それとも「点以外」の部分を伸ばすのか。

来年の夏、この2人がどんな契約を取るのかを見ると、今のNBAが選手をどう評価しているのかもっとよく分かる気がします。

もし来年クミンガが4年100M、マサリンも4年100Mとか取ってたら、

「あの年6Mと8Mの記事何だったんだ」

って笑いながら追記します笑

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