アンソニー・デイビスとの衝撃的なトレードでルカ・ドンチッチを獲得してから、レイカーズは徐々にチームの形を変えてきました。
そして2026年夏。レブロン・ジェームズがチームを去り、いよいよレイカーズは名実ともに「ルカ・ドンチッチのチーム」になりました。
こうなると気になるのは一つです。
ドンチッチを中心に、本当に優勝できるのか。
個人的には、これはかなり面白いチームになってきたと思っています。ただ、「ルカがいるんだから優勝候補でしょ」で終わらせるには少し問題もあります。
今回は新しくなったレイカーズのロスターを見ながら、優勝できるチームなのか考えてみます。
まず、ドンチッチ本人は何も心配ない
ここについてはほぼ議論する必要がないと思います。
2025-26シーズンのドンチッチは平均33.5得点を記録し、リーグ得点王。さらにAll-NBA 1st Teamにも選出されました。27歳までにAll-NBA 1st Teamを6度受賞したという時点で、もう普通のスターではありません。
レイカーズが優勝できるかを考えるとき、「ドンチッチがエースで大丈夫なの?」というところから始める必要はないでしょう。
むしろ問題は逆です。
ドンチッチがこれだけすごいのに、その周りをどう作るのか。
ここがすべてだと思います。
昨季は53勝。それでもOKCには0勝4敗
昨季のレイカーズは53勝29敗。
普通に強いです。
プレイオフでも1回戦でロケッツを4勝2敗で破りましたが、カンファレンス・セミファイナルではサンダーに0勝4敗。ドンチッチの負傷もあったとはいえ、優勝チームとの差を感じるシリーズになりました。
これが個人的には結構重要だと思っています。
53勝して、ドンチッチが平均33点取って、それでも優勝には届かなかった。
つまり、「ドンチッチにボールを渡せば何とかなる」だけでは足りない。
当たり前といえば当たり前なんですが、これがレイカーズの現在地です。
ただし今年の補強、かなり理にかなっている
そして2026年のオフ。
レイカーズはかなり面白い動きをしました。
オースティン・リーブスと再契約し、クエンティン・グライムズ、ウォーカー・ケスラー、コリン・セクストン、マティス・サイブル、ジアイア・ウィリアムズ、ケボン・ルーニー、サンドロ・マムケラシュビリらを獲得しています。
これ、名前だけを見ると「超大型補強!」という感じではありません。
でもドンチッチ中心のチームを作るという意味では、結構好きです。
特にケスラー。
ドンチッチにはやっぱり、リムに向かって走れて、リングを守れるビッグマンが欲しい。
これはめちゃくちゃ分かりやすい補強です。
ドンチッチ+ケスラーは絶対面白い
ドンチッチのピック&ロールって、守る側からすると本当に面倒です。
ドロップすればルカがミドルやフローターを打つ。上がればロールマンにパスが出る。ヘルプを寄せればコーナーに飛ばされる。
そのロールマンが7フィート級で、リング周りのフィニッシュもできるケスラーなら、かなり嫌な組み合わせになると思います。
さらにケスラーは守備でもリングプロテクトを担える。
つまり攻守で、「ルカに足りないものを補う」役割がかなり明確です。
これ、個人的にはスターをもう1人取るより重要なんじゃないかと思っています。
リーブスを残したのも大きい
そしてオースティン・リーブス。
昨季は平均23.3得点、4.7リバウンド、5.5アシスト。もはや「いいロールプレイヤー」というレベルではなく、普通に強力な第2、第3のクリエイターです。
ドンチッチがベンチにいる時間にもオフェンスを作れる。ドンチッチがダブルチームされたときにも、自分で攻められる。これは大きいです。
ドンチッチのチームを作ると、「ルカ+シューター4人」みたいに考えたくなるんですが、それだけだとプレイオフでは結構苦しくなると思います。
もう1人、自分でシュートまで作れる選手が必要です。
その意味でリーブスを残したのはかなり大きい。
ただ、俺が一番気になるのは守備
ここです。
昨季のレイカーズはオフェンス・レーティング9位に対して、ディフェンス・レーティングは19位でした。
ドンチッチを中心に優勝を狙うなら、結局ここをどこまで上げられるかだと思います。
ルカを40分間エース級のボールハンドラーにぶつけるわけにはいかない。
だから周りには、守れるウイング。スクリーンを越えられるガード。リングを守れるセンター。が必要になります。
今年はサイブル、グライムズ、ケスラーなどが加わったので、かなりその意図は感じます。
これが機能すれば、昨季とは全然違うチームになる可能性があります。
「レブロンがいなくなって弱くなった」とも限らない
これも結構面白いところ。
レブロンが抜けたら普通は戦力ダウンです。もちろん選手単体で考えればそうでしょう。
ただチーム作りという意味では、むしろ分かりやすくなった部分もあると思っています。
去年までは、レブロンのチームなのか。ドンチッチのチームなのか。少なからずそこが曖昧でした。
でも今年はもう明確です。
全部ドンチッチ基準で考えればいい。
ボールを持つのはドンチッチ。彼を守備でカバーする選手を並べる。ピック&ロール相手を用意する。ダブルチームされたら決められる選手を置く。
極端な話、それだけです。
この「役割が明確になった」というのは意外と大きい気がします。
じゃあ、優勝できるのか?
僕は、「できる。ただし現時点で最有力ではない」くらいに見ています。
ドンチッチというリーグ最高峰のエースがいる。リーブスというセカンドクリエイターがいる。ケスラーという相性抜群になりそうなセンターがいる。さらに周りに守れるウイングも増えました。
優勝チームの形にはかなり近づいています。
一方で、昨季レイカーズを4タテしたOKCをはじめ、西には強豪が多い。
レイカーズ自身も新加入選手が多く、プレイオフでどこまで守備が成立するかはまだ分かりません。
だから、「ドンチッチがいるから優勝できる」ではなく、「ようやくドンチッチで優勝するためのチームを作り始めた」という表現が一番近いかなと思っています。
レイカーズの本当の「ドンチッチ時代」が始まる
ドンチッチはまだ27歳です。
これが怖い。
全盛期はこれから数年続く可能性があります。
レイカーズは2026-27シーズンだけを見るのではなく、この先数年を見ながらチームを作れる立場にあります。
コービーの時代。レブロンの時代。そして今度は、ドンチッチの時代。
そうなるのかもしれません。
少なくとも今年のレイカーズは、「ドンチッチがすごいから見るチーム」から、「ドンチッチでどこまで勝てるのかを見るチーム」に変わりました。
これはかなり楽しみです。

