22歳でNBAを出る!? 元1巡目ニック・スミスJr.がレアル・マドリードを選んだ理由

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22歳。2023年NBAドラフト1巡目27位。そして昨季までロサンゼルス・レイカーズでプレーしていた。

そんなニック・スミスJr.がNBAを離れ、スペインの名門レアル・マドリードと1年契約で合意しました。まだNBAで3シーズンを過ごしただけで、年齢を考えればこれからNBAで居場所を作っていく時期にも見えます。それだけに最初にニュースを見たときは、もうヨーロッパ行くの?というのが率直な感想でした。

ただ、スミスの現在地を改めて調べてみると、この決断はそこまで後ろ向きなものではないと思います。むしろNBAのベンチやGリーグで出番を待ち続けるより、一度NBAを離れてレアル・マドリードで自分の価値を作り直す。22歳だからこそできる、かなり面白いキャリア選択なのかもしれません。

ニック・スミスJr.は元ドラフト1巡目

スミスは2023年のNBAドラフトでシャーロット・ホーネッツから全体27位指名を受けた188cmのガードです。アーカンソー大学からNBA入りし、最初の2シーズンをホーネッツでプレー。2024-25シーズンには60試合、うち27試合に先発し、平均9.9得点、2.1リバウンド、2.4アシストを記録しました。

その後レイカーズとTwo-Way契約を結び、昨季はNBAとGリーグを行き来する立場になりました。NBA.comではキャリア平均7.6得点、1.6リバウンド、1.7アシスト。数字だけを見るとNBAから完全に通用しなくなった選手という感じではありません。

それでもレイカーズではローテーションを完全に掴むところまではいきませんでした。昨季のチームノートを見ても、Gリーグ帯同によるInactiveが非常に多く、DNPもありました。NBAにはいる。でも毎晩NBAでバスケをしているわけではない。若い選手にとって、この微妙な立ち位置は結構難しいところだと思います。

Gリーグでは普通に点を取れている

ここが今回の移籍で個人的に一番気になったところです。

スミスは昨季、Gリーグでは平均19.7得点を記録しています。さらに5.7アシスト、3ポイント成功率43.5%。出場した試合数自体は少ないので数字をそのまま評価するのは危険ですが、少なくともGリーグでも全く結果を出せずNBAから押し出された選手ではありません。

NBAでは限られた時間しか与えられず、Gリーグへ行けば得点できる。それでもNBAのローテーションには入れない。

こういう選手、NBAには結構います。

NBAには世界中から約450人しか本契約のロスターに入れません。特に188cmのスコアリングガードは競争が激しく、ある程度点を取れるだけでは安定した出場時間を得るのが難しい。スミスもまさにその狭間にいた選手だったと思います。

そこで行き先がレアル・マドリード

ヨーロッパへ移籍すると聞くと、NBAファンとしてはどうしてもNBAでダメだったから海外へ行ったという印象を持ちがちです。

でも今回の行き先はレアル・マドリードです。

サッカーのイメージが圧倒的に強いクラブですが、バスケットボールでも欧州最高峰クラスの超名門。スペイン国内だけでなくユーロリーグを戦うクラブなので、単純にNBAより下のリーグへ行って楽にプレーするという話ではありません。

しかも報道では、スミスはレアルでバックコートの重要な役割を担うことが期待されています。NBAでTwo-Way契約を結び、試合によってはベンチに入り、試合によってはGリーグへ行く。それと欧州最大級のクラブで毎試合大きな役割を任されるのでは、同じ1年間でも得られる経験はかなり違うはずです。

NBAに残ることだけが正解なのか

これは結構難しい問題です。

もちろんNBAでプレーすることが目標なら、NBAに残った方がチャンスは近く見えます。キャンプ契約からロスターを狙う方法もありますし、Two-Way契約から本契約を勝ち取る選手も毎年います。

ただ、22歳の選手がシーズンの大半をGリーグで過ごしながらNBAから声がかかるのを待つことが、本当に一番成長できる環境なのかは別の話です。

レアル・マドリードへ行けば、ユーロリーグという全く違うスタイルのバスケットボールを経験できます。NBAよりコートが狭く、スペーシングやディフェンスの考え方も違う中で、ゲームメイクを要求される。特にスミスのような小柄なガードにとって、単純な得点力以外の部分を磨くには面白い環境だと思います。

しかも契約は1年

ここもかなり重要です。

報道されている契約は1年。つまり何年もヨーロッパに腰を据える大型契約を結んだわけではありません。

レアルで1年間しっかりプレーして、23歳になった来夏にもう一度NBA市場を見ることもできます。そこでユーロリーグでの実績が加われば、今より評価が上がっている可能性もある。

そう考えると、今回の移籍はNBAを諦めるというより、一度環境を変えて自分の市場価値を作り直す選択に見えてきます。

まだ22歳ですからね。

普通に戻ってくる時間はめちゃくちゃあります。

実際にヨーロッパからNBAへ戻る選手もいる

NBAとヨーロッパの行き来は、昔ほど珍しいものではなくなっています。NBAでローテーションを掴めなかった選手がユーロリーグで中心選手になり、その実績を持ってNBAへ戻るケースもあります。

面白いのがデニス・スミスJr.です。名前が似ていてややこしいですが、ニックとは別人です。笑

デニス・スミスJr.もNBAを離れてレアル・マドリードでプレーした後、2025年にダラス・マーベリックスと契約してNBA復帰のチャンスを得ました。もちろんニック・スミスJr.も同じ道を歩める保証はありませんが、ヨーロッパへ行った瞬間にNBAへの道が閉じるわけではないことは分かります。

むしろ今のNBAでは、世界中のリーグが選手のショーケースになっています。

レイカーズに残る道も簡単ではなかった

レイカーズ側の状況を見ると、今回の決断にも納得できます。

今オフのレイカーズはオースティン・リーブスと再契約し、クエンティン・グライムズ、コリン・セクストン、マティース・サイブルらを加えています。NBA.comのオフシーズンまとめでも、かなり多くのロスター変更が確認できます。

ガードの競争はかなり激しい。

その中でスミスが残ったとしても、安定して20分、25分とプレーできる保証はありません。若い選手にとってNBAのロスターに名前があることと、実際に成長できるだけの出場時間を得ることは別問題です。

だったらレアルへ行く。

これは普通に理解できる選択だと思います。

元1巡目でもNBAに残れる保証はない

今回のニュースを見ると、NBAのドラフトがいかに厳しい世界なのかも改めて感じます。

スミスはドラフト外の選手ではありません。2023年の1巡目27位です。高校時代には世代トップクラスの評価を受け、アーカンソー大学を経てNBAへ入りました。

それでも3年ほどでNBAの安定したローテーションから外れ、22歳で次の環境を探すことになりました。

ドラフト1巡目という肩書きはNBAへの入口では大きな意味を持ちます。でも一度リーグに入ってしまえば、毎年新しい1巡目指名選手が30人入ってきます。

去年の若手が今年には競争相手になる。

本当にエグい世界です。

個人的にはかなり楽しみな移籍

最初にニュースを見たときは、22歳でもうNBAを出るのかと思いました。

でも調べていくと、むしろ逆でした。

NBAで数分の出場時間を争いながらGリーグを行き来するより、レアル・マドリードで本気の勝負を経験する。そこで結果を出して、1年後にもう一度NBAを狙う。

その方が面白くない?と思います。

特にスミスはまだ22歳です。仮にヨーロッパで2年プレーしてから戻ったとしても24歳。NBAでは普通に若手です。

NBAに残ることだけを成功と考えなければ、今回の移籍はかなり攻めた選択に見えます。

22歳、まだ全然終わっていない

ニック・スミスJr.は2023年ドラフト27位でNBA入りし、ホーネッツ、レイカーズを経て、今度はレアル・マドリードへ向かいます。

22歳でNBAを離れる。

文字だけを見ると早すぎるように感じます。

でも行き先は欧州屈指の名門で、契約は1年。Gリーグでは得点力も見せています。これからレアルで大きな役割を掴めれば、NBAチームからの見られ方が変わる可能性は十分あります。

NBAを諦めたのではなく、NBAへ戻るために一度NBAを出る。

1年後にこの移籍がどう評価されているのか、かなり楽しみです。

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