当ブログでは以前、なぜNBA選手は短命なのかという記事を書きました。平均キャリアは4.5年ほどで、10年続けられる選手はごく一部。それがNBAの現実です。
では、その真逆の極端はどうなっているのか。23シーズン。1,600試合以上。45歳でコートに立った男。平均4.5年のリーグで、この数字を残した人たちがいます。今回はNBAの「長さ」の記録を集めてみました。
最多シーズン数:レブロン・ジェームズの23シーズン
2025年11月18日、レブロン・ジェームズがレイカーズの一員としてコートに立ち、NBA史上初の23シーズン目に突入しました。それまでの記録はビンス・カーターの22シーズン(1998年〜2020年)で、レブロンはこれを単独で更新したことになります。
| 選手 | シーズン数 |
|---|---|
| レブロン・ジェームズ | 23 |
| ビンス・カーター | 22 |
| クリス・ポール | 21 |
| ダーク・ノビツキー | 21 |
| ケビン・ガーネット | 21 |
| ロバート・パリッシュ | 21 |
| ケビン・ウィリス | 21 |
2003年にデビューした選手が2026年もプレーしている。当時生まれた子どもが、もう大学を卒業している計算です。改めて書くとちょっと現実感がありません。
最多出場試合数:2026年3月、ついに1位が入れ替わった
シーズン数と並んで、2026年に更新されたのが通算出場試合数の記録です。長らくロバート・パリッシュの1,611試合が1位でしたが、2026年3月にレブロンがこれを抜きました。
| 順位 | 選手 | 出場試合数 |
|---|---|---|
| 1 | レブロン・ジェームズ | 1,622 |
| 2 | ロバート・パリッシュ | 1,611 |
| 3 | カリーム・アブドゥル=ジャバー | 1,560 |
| 4 | ビンス・カーター | 1,541 |
| 5 | ダーク・ノビツキー | 1,522 |
| 6 | ジョン・ストックトン | 1,504 |
| 7 | カール・マローン | 1,476 |
| 8 | ケビン・ガーネット | 1,462 |
| 9 | ケビン・ウィリス | 1,424 |
| 10 | ジェイソン・テリー | 1,410 |
パリッシュの記録は1997年からおよそ29年間破られていませんでした。ちなみにこの1,622試合という数字には、プレーオフの試合は含まれていません。レブロンはプレーオフでも歴代最多クラスの試合数を戦っているので、実際に体を酷使してきた量はこの表以上です。
史上最年長の出場記録は「45歳363日」
ここからは年齢の話です。NBAの試合に出場した最年長選手は、意外にもかなり昔の記録が残っています。
| 選手 | 年齢 | 試合 |
|---|---|---|
| ナット・ヒッキー | 45歳363日 | 1948年1月28日 |
| ケビン・ウィリス | 44歳224日 | 2007年4月18日 |
| ロバート・パリッシュ | 43歳232日 | 1997年4月19日 |
| ビンス・カーター | 43歳45日 | 2020年3月11日 |
| ユドニス・ハスレム | 42歳304日 | 2023年4月9日 |
1位のナット・ヒッキーは、当時プロビデンスのヘッドコーチでした。選手が足りず、自分で自分を出場登録したという事情があります。要するに半分は事故のような記録なのですが、それでも78年近く破られていません。
「純粋に選手として」という意味では、44歳のケビン・ウィリスが実質的なトップと言っていいでしょう。1984年ドラフト組が2007年までプレーしていたことになります。
なぜ長く続けられる選手と、続けられない選手がいるのか
役割を変えられるかどうか
この表に並ぶ名前を見ていて共通しているのが、キャリア後半に自分の役割を作り変えていることです。ビンス・カーターは初期の爆発的なダンカーから、最後は3ポイントを打つベンチ要員になりました。ハスレムは終盤ほとんど出場せず、ロッカールームの存在として契約を続けています。
試合の間引き方が変わった
近年の選手が長持ちする背景には、ロードマネジメントの一般化があります。82試合は多すぎるのではないかという議論とも直結する話で、全部出ることをやめた結果としてキャリアが延びている面は間違いなくあります。ファンとしては複雑ですが、記録の面では効いています。
それでも大半の選手は5年もたない
ここは強調しておきたいところです。この記事に出てくるのは、あくまで極端な例外です。NBA選手のキャリアが短命になる構造で書いたとおり、怪我、競争、契約制度、そのどれもが平均的な選手を早期に押し出す方向に働いています。23シーズンという数字は、その真逆の端にある異常値です。
長さは、そのまま総量になる
最後にひとつ。レブロンが歴代通算得点で43,440点という数字を持っているのは、1試合あたりの爆発力だけが理由ではありません。23シーズン、1,622試合という土台があって初めて成立している記録です。
逆に言えば、通算系の記録はこれから破られにくくなっていくのかもしれません。ロードマネジメントで出場試合数が減り、契約が短期化する時代に、20年以上ひとつのリーグで走り続ける選手がまた現れるかどうか。個人的には、しばらく出てこない気がしています。
まとめ
- 最多シーズン数はレブロン・ジェームズの23。2025年11月に単独記録を樹立
- 従来の記録はビンス・カーターの22シーズン
- 通算出場試合数もレブロンが1,622試合で1位。2026年3月にパリッシュの1,611試合を更新
- 史上最年長の出場はナット・ヒッキーの45歳363日(1948年)
- 実質的な最年長はケビン・ウィリスの44歳224日
- ただしNBAの平均キャリアは4.5年ほど。これらはすべて極端な例外
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