バスケットボールを実際に学生時代プレーしていた方、最近NBAを見始めた方であれば、たまに「あれ?こんなルールあったっけ?」という場面に遭遇する機会も増えてきたと思います。
そこで今回は日本やオリンピックで使用されている国際バスケとNBAのルールの違いについて解説していきます。
あくまで代表的なもののみの紹介ですので細かな部分は割愛します。
これらを全て覚えればあなたも立派なNBAファン!!(かも?)ぜひ周りの友達に解説してみてください!一人でも多くのNBAファンが増えますように。
概要
バスケットボールの世界ではルールが大きく2つあります。
1.国際バスケルール(通称、FIBAルール)
2.NBAルール(NBAのみこのルールが適用)
何故2つあるのか、具体的に何が違うのかは後述します。
通常、サッカーのように細かな文化の違いにより多少ルールが違うことはありますがバスケ程ルールが根本的に異なるスポーツも珍しいのではないでしょうか?
しかしながら2つのルールが存在することで国際試合の際に不利益を被っているのはむしろアメリカ側のためFIBAからは特段NBAルールに関して変えるような通達は無く黙認されている状況です。
2010年よりFIBAルールが改正され、3ポイントラインが50cm下がり、ペイントエリアが長方形となりむしろFIBAがNBA基準に合わせにいったことで一時期戸惑う選手も多かったかと思います。(私は当時高校生だったため3pt下がったのは本当に恨みました。笑)
試合進行に関する違い
まずは大きな違いとなっている、試合進行に関する違いと下記表にてまとめました。
ルール | FIBA | NBA |
試合時間 | 10分×4Q(=40分) | 12分×4Q(=48分) |
延長時間 | 5分 | 5分 |
ハーフタイム | 15分 | 15分 |
得点後の時計止めるタイミング | 4Q/延長:残2分から | 1-3Q:残1分、4Q/延長:残2分から |
コートの広さ | 縦:28m 横15m | 縦28.65m 横15.24m |
3ptライン | 6.6~6.75m | 6.71~7.24m |
個人ファウル上限 | 5回で退場 | 6回で退場 |
フリースロー(ボーナス) | 5回目のファウルから2FT | 5回目のファウルからone and one(外したらそのまま試合再開。決めたら2本目まで打てる) |
5秒ルール | あり | なし |
タイムアウトの取り方 | コーチが取る | コーチも選手も取れる |
背番号 | 4~15番まで | 00~99まで全ての番号 |
細かなルールが違うのはわかりますが、試合時間が違ったりコートの広さが異なるのはもはや同じ競技と言えなくなるのではないかと思います。ただ、あくまでNBAはプロ組織であり興行であるため少しでも試合時間長くしてTV放映時間を延ばすなどするのも納得です。ファンとしては1秒でも長くプレーが見れるので非常に嬉しいですけども。
上級者向けの細かな違い
今まで述べてきたルールの違い以外にも沢山違いがありますが、今から説明する2点は知っているとバスケマニア認定しても良いくらいの情報です!
①ディフェンスにも3秒ルールが適用される
よくオフェンスの選手が3秒以上台形内に留まることでターンオーバーするシチュエーションを学生や国際大会で目にしますが、NBAにおいてはなんとその3秒ルールがディフェンスにも適用されます。ディフェンスが3秒以上マークマンについていない状態でペイントエリアに留まった場合、相手チームにフリースロー1本&相手ボールで試合再開となります。
オフェンスがドライブからダンクして遅れてきたビッグマンに対してスラムダンクを叩きこむシーンを見ますが、それはディフェンスがずっとゴール下に陣取っているとこうした身体能力を活かしたファンを沸かせるプレーができなくなるために存在しているルールではないかと考えます。(諸説あります。。)
学生バスケや国際バスケではよく見かけるゾーンディフェンスがNBAで全く使われていないのはこのルールがあるからです。場所を守るゾーンだとマークマンに付かない状態が必然的に3秒以上あるためです。
②審判がビデオ判定でインスタントリプレーを行う
サッカーで最近脚光を浴びているVAR(ビデオアシスタントレフリー)はご存じだと思います。あのような形でNBAでは時間を止めてスロー再生で審判がビデオを確認してファウル等について判定を行っています。(審判独自の判断で実施)
これとは逆に、審判の判定に不服の場合はコーチがタイムアウトを取り、チャレンジと呼ばれる制度を使用することで特定のプレーや判定に対してビデオで確認してもらえるルールもあります。
攻めると袋叩きに合う時間帯がある!?
ルールというよりは暗黙の了解やマナーと言うべき、NBAおよびアメリカバスケではシュートすると敵味方問わず観客からも袋叩きにあう時間帯があります。
え?点取るスポーツなのに攻めると怒られるの?なにそれ。。
と思ったそこのあなた。こればかりはアメリカでのバスケを経験しないと理解ができないものです。Twitterでも日本人ファンの間ではよく物議を交わしている問題でもあります。
具体的にどういうことかと言うと、ある程度点差が付いている場合(残り30秒で8点差等)にもう逆転不可能で勝負は付いている状態の時にオフェンスが攻めると相手に対するリスペクトが無いと受け取られてしまいます。(勝ってるのに虐めかよ!ってことですね)
対戦相手に対して敬意を示すことはアメリカでは美徳とされているため、学生バスケからこういった文化が定着しています。
実際にこの時間帯でスティールやダンクを狙いに行く選手もたまにいますが、下記動画の様に乱闘騒ぎになるくらいアメリカでは敬意に欠けると思われてしまいます。
まとめ
国際バスケとNBAでは細かなルールの違いはまだまだ他にもあります!でも細かすぎて書き出すとキリがないので今回は大きな違いんのみに限定しました。
知っている人も知らない人も、ぜひこういったルールも違うから戦術も異なっているということを理解した上で今後もバスケを見てみてください!