ピッペンの自伝はMJを貶すものではない!?

 

スコッティー・ピッペンの自伝がもうすぐ発売される予定です。

最近、あらゆるメディアでピッペンが当時ブルズのチームメイトであるマイケル・ジョーダンを貶すような発言を多々見かけますが、米ニュースサイトのThe Undefeatedによると、それは誤解であるとのこと。

自伝の共著者であるMichael Arkush氏によると、実際は「不条理や困難に立ち向かい勝ちNBAスターダムへ駆け上がる物語である。」とのこと。

 

ここ数年、ピッペンは幾度となくマイケル・ジョーダンに関する暴露やけんか腰な発言が目立ちましたが、当時はチームメイトであり相棒と言えるほどの存在でした。そんなピッペンの自伝に興味ある方も多いのではないでしょうか?

何が本当なのか、分かりませんがピッペンとジョーダンに関する共著者へのインタビュー記事の和訳です。

 

記事本文

ピッペンの想い

私はピッペンがチームスポーツにおいて最も完成されたプレイヤーであると常々思っている。そして今日まで私はずっとピッペンがあのチャンピオンチームであるシカゴ・ブルズでマイケル・ジョーダンとプレーするのが心地よいと思っていた。

しかしながら最近のピッペンのジョーダンに対するコメントを踏まえると、ピッペンは自身の役割には満足していたが、ジョーダンとのプレーは違うと感じていたと私は思うようになった。今回の自伝「Unguarded」の中ではピッペンのチームメイトに関してありのままの姿を記している。

何より自伝の中でピッペンはブルズはジョーダンの勝利への過度な執念のおかげでブルズが優勝できた訳ではないと記している。

”ジョーダンが僕たちを導いたから僕たちは6度のチャンピオンシップを取った訳ではない。それが無くても優勝していただろう。Doug Collinsが監督をしていた私の最初の2シーズンでは無かったチームプレイをしたから勝てたんだ。そしてそれがブルズにとってはスペシャルなことだったんだ。あの無敵のマイケル・ジョーダンと同じチームにいるからではなく互いに互いを活かし合ったからなんだ。”

ピッペンは更に、自分がマイケル・ジョーダンより良いチームメイトであったと主張する。

”僕たちと同じチームでプレーした人に聞いてみなよ。ジョーダンが誰かを落ち込ませた時には絶対に僕が背中を叩いたり、励ましの言葉をかけたんだ。僕がチームメイトを鼓舞し続け自分を信じ続けることを手助けしたんだ。”
本を売るための宣伝としてどれほどこういった噂話について触れられているかはわからない。

The Last Danceについて

Arkush氏とピッペンは自伝作成をパンデミックが始まってすぐの一年半前から取り組み始めた。56歳となったピッペンは自分について語りたかった。NBAのスター街道を歩み殿堂入りするまでの自分について知ってもらいたかったからだ。

その直後、ESPNでThe Last Dance(ジョーダンのドキュメンタリー)が放送され全てが変わった。10回に渡り放送された番組はジョーダンが引退する最後のシーズンにスポットを当て彼の偉大さを描いたものであった。これがピッペンを間違った方向に進ませた。

“あの番組は僕たちが自伝で書こうとしていたことと全く違った話になってしまった。”

“オフェンスを組み立てるのも、ディフェンス面も本当に楽しみ、ブルズの一員であることに喜びを覚えていた。彼は自伝の中でチームプレーについて語り、良さを広めたいと思っていたが、The Last Danceを見てもっと個人として良く紹介されるべきであったと考えた。”とArkush氏はピッペンについて語る。

“ピッペンは世間にバスケットーボールとはチームプレーであると理解して欲しかった。彼自身は素晴らしいチームプレイヤーだからだ。バスケットボールは個人技ではなくチームスポーツだ。彼は一貫してこう考えている。”

The Last Danceを見た若者は、ジョーダンがブルズでプレーしていたことを観たことがない人も多い。ピッペンは決して無視されていたわけではないが、彼からするとジョーダンの脇役扱いに見えてしまっていた。彼は脇役よりももっと強い輝きを放っていた。番組の中では本来のブルズを移しておらずチームとして成し遂げたことも描かれなかった。これをピッペンは世間に知ってもらいたかったんだ。

ピッペンは常に過小評価されている。マイケル・ジョーダンではないというだけでだ。彼の才能は世間に広く知られている。NBA歴代トップ50人にも選出され、殿堂入りを二回も果たしている。一度は個人として、もう一度は1992年五輪のドリームチームの一員としてだ。背番号33は2005年にブルズの永久欠番となった。

ジョーダンの偉大さは誰よりも知っている。初日からありがたみを理解しているよ。ただ、ピッペン本人が思っているのと異なる伝えられ方をしていたんだ。

本当のことを世間に知って欲しいなら唯一の方法はジョーダンの様に映画を作ったり今回のピッペンの様に本を書くことだ。

幸か不幸か、今回の自伝はピッペンがジョーダンの陰でいかに活躍し殿堂入りを果たすかを描いている。アーカンサスからNBAへ、6度の優勝、2度の五輪金メダルを取っている。All-NBAディフェンスチームには8年連続で選出されており17年にも渡るキャリアを築いた。

まとめ

近年、過激ともいえる発言で世間を賑わせているピッペンに関する記事を和訳しました。

彼は本当に偉大な選手です。そんな彼自身が、自分が思ったより過小評価されていることに驚き、それを正したいと思い執筆している本を出版します。 バスケの神様、マイケル・ジョーダンのおかげで活躍した脇役なんかではないと私個人は思っています。リアルタイムで試合を観れていたわけではありませんが、たまにyoutubeで動画見たりしても充分レジェンド選手であることはすぐに分かります。

ジョーダンのおかげでブルズは一時代を築きましたが、それはピッペンがいなければ到底成し遂げられなかったことは明白です。(他選手も同様に)

現代バスケでも、レブロンだけいてもカリーだけいても勝てない様に絶対に優勝するには2,3人以上のスーパースターが必要です。それはジョーダンの時代も同様です。ジョーダンにスポットライトが当たるのは必然ですが、だからといって弱小チームを勝利に導いたわけではないことは理解して欲しいです。

皆さんもぜひピッペンの自伝を買いましょう!

それではまた、次回の記事でお会いしましょう。

タイトルとURLをコピーしました