ステフィン・カリー、ウォリアーズと2年116Mドルで正式延長サイン。あえてマックスより低い金額を選んだ理由

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8月29日にサイン可能になってから、1ヶ月近く動きがなかったステフィン・カリーの契約延長。「なぜまだサインしないのか」と話題になっていたこの件に、ついに決着がつきました。9月25日、カリーはウォリアーズとの2年1億1,600万ドルの延長契約に正式サイン。しかも金額は、彼が受け取れたはずのマックス契約(2年1億3,670万ドル)より低いものでした。

2年1億1,600万ドル、マックスよりあえて低い金額を選んだ

今回サインした延長契約は2年総額1億1,600万ドル。カリーの現行契約は2026-27シーズンが最終年で年俸62.6Mドルのため、今回の延長が終わる2028-29シーズンまでの3年間で受け取る総額は178.6Mドルになります。2009年にドラフトされたカリーにとって、2028-29シーズンはウォリアーズでの20年目という節目のシーズンです。

注目したいのは、彼が制度上受け取れたはずのマックス金額(2年1億3,670万ドル)ではなく、それより低い金額でサインした点です。ここは単に「お金より勝利」という美談で片付けるだけでなく、チーム編成上の意味も大きい選択だったと思います。

そもそもなぜ「2年」が上限だったのか

カリーは2027年3月に39歳を迎えます。NBAの労使協定には「Over-38ルール」と呼ばれる規定があり、後年の年齢が高くなる契約でサラリーキャップを操作できないよう、38歳以降のシーズンを含む契約に年数制限をかけています。このルールにより、カリーが今のタイミングで延長する場合は最大でも2年1億3,670万ドルまでしか組めませんでした。逆に言えば、延長せずに2027年夏までフリーエージェンシーを待てば、3年2億1,290万ドルという契約も理論上は可能だったとされています。それでもカリーは、金額を最大化できる「待つ」選択肢を取らず、このタイミングでのサインを選びました。

GMダンリービー「彼は本当に勝ちたいし、ウォリアーズで終えたい」

サイン発表を受けて、マイク・ダンリービーGMは「ステフに対して2つのことが確実だ。彼は本当に勝つことを望んでいるし、ウォリアーズとしてキャリアを終えたいと考えている」とコメントしています。カリー自身もサイン前の取材で、契約延長への関心について「for sure(もちろん)」と答えており、迷っていたのはあくまで条件や形であって、残留の意思そのものは一貫していたようです。

トレード観測に終止符、オーナーの「クリックベイト」発言も伏線に

今回のサインは、くすぶっていたトレード観測にも実質的な終止符を打つ形になりました。8月にはオーナーのジョー・ラコブが、カリーが移籍を望んでいるのではという臆測報道について「今どきのそういう人たちが作り出した、ただのクリックベイトだ」と一蹴。「そんな話は一言も聞いたことがないし、想像もできない」とまで言い切っていました。今回の延長サインによって、その言葉が結果的に裏付けられた形です。

カワイ・レナードと同じ「稼ぐより勝つ」の選択

マックスより低い金額であえてサインするという判断は、先日のカワイ・レナードのラプターズ残留延長とも重なる部分があります。あちらはマックスより1,845万ドル低い条件でしたが、今回のカリーもマックスより約2,070万ドル低い金額での決断です。トップ選手が自らチームの編成上の柔軟性を確保するために金額を抑える、というのは今オフのNBAで一つの流れになりつつあるのかもしれません。個人的には、稼げるだけ稼いでもおかしくない立場の選手が、こういう判断をすることが増えてきたのは素直に興味深いなと思います。

まとめ

今回の契約延長を振り返ると、ポイントは大きく3つあると思います。

  • カリーはウォリアーズと2年1億1,600万ドルで延長サイン、2028-29シーズン(20年目)までの残留が確定
  • Over-38ルールにより延長は最大2年が上限だったが、その中でもマックス(1億3,670万ドル)より低い金額をあえて選択
  • トレード観測は事実上終息し、GMは「彼は勝ちたいし、ウォリアーズで終えたい」とコメント

1ヶ月近く動きがなかった分、じっくり考え抜いた末の決断なのだろうと思います。この残留によってウォリアーズがどんな編成を進めていくのか、今シーズンの動向も含めて引き続き追いかけていきたいと思います。

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