「シン・バスケ」を掲げて開幕したBプレミア2026-27シーズン。9月24日、オープンハウスアリーナ太田で行われた群馬クレインサンダーズとアルティーリ千葉の開幕戦は、まさにその名にふさわしい劇的な結末を迎えました。試合終了間際に千葉が逆転したかと思えば、その直後に群馬が再逆転。勝敗を決めたのは、試合終了のブザーと同時にネットを揺らした1本の3ポイントシュートでした。
76-74、最後まで分からなかったスコア推移
まず試合の流れを整理しておきます。
| クォーター | 群馬 | 千葉 |
|---|---|---|
| 1Q | 23 | 21 |
| 2Q | 19 | 13 |
| 3Q | 20 | 14 |
| 4Q | 14 | 26 |
| 合計 | 76 | 74 |
群馬は前半から細川一輝の3ポイント(4本)やスタンリー・ジョンソンの得点で主導権を握り、第3クォーター終了時には62-48と14点のリードを奪います。このまま危なげなく終わるかに見えました。しかし第4クォーター、千葉がここから猛烈な追い上げを見せます。
千葉の猛追、そして試合終了4秒前の逆転
第4クォーターだけで千葉は26得点。着実にリードを削り、ついに試合終了4秒前、千葉がゴール下を決めて73-74とついに逆転に成功します。群馬にとっては14点あったリードを消され、まさに絶体絶命の場面。残された時間はわずか4秒でした。
「狙っていたプレーではなかった」ジョンソンが沈めた一本
ラストポゼッション、群馬がボールを託したのはスタンリー・ジョンソン。放たれた3ポイントシュートはブザーと同時にネットを通過し、76-74で群馬が再逆転勝利を収めました。
試合後のヒーローインタビューでジョンソンは「実は、あれはやるべきプレーができなかったので、すごく悔しく感じています」「チームとして狙っていたプレーではなかったですが」と、意外にも複雑な胸中を吐露。それでも「あのショットはこれまで積み重ねてきた努力がしっかりつながった」「僕自身は運を信じていなくて、自分でつかみ取るものだと思っている」と、劇的な一本への自負ものぞかせました。試合全体については「我々はまだまだ向上しなければいけない。今日勝てたのは良かったけど、もっといいパフォーマンスを見せたい」と、開幕戦の勝利に浮かれない姿勢も見せています。
長崎の優勝を支えた男が、移籍初戦でいきなり結果を出した
今季から群馬に加入したジョンソンは、2015年のNBAドラフトでピストンズから全体8位指名を受けた元NBA選手で、ペリカンズやラプターズ、レイカーズ、スパーズなども渡り歩いてきました。昨季は長崎ヴェルカでシックスマンとして58試合に出場し、平均22.8得点、6.3リバウンド、3.9アシストという圧巻の数字を残し、チームのリーグ優勝に貢献した立役者の一人です。レギュラーシーズンベストファイブとシックスマン賞をダブル受賞しての電撃移籍だっただけに、「群馬での私の最優先事項は勝利することです」という移籍会見でのコメント通りの仕事を、開幕戦からいきなり見せつけた形になりました。個人的には、優勝請負人がチームを変えてすぐこの結果を出してくるあたり、今季の群馬は本当に侮れないと感じています。
千葉は黒川虎徹・ニュービルが奮闘も一歩及ばず
敗れた千葉も収穫は多い一戦でした。エースの黒川虎徹は21得点をマークし、アジア競技大会の準々決勝でもチーム最多23得点を記録した勢いをそのままシーズンへ持ち込んでいることを証明。D.J・ニュービルも18得点12リバウンドのダブルダブルで存在感を発揮しました。第4クォーターだけで26得点を叩き出した勝負強さは、シーズンを通して大きな武器になりそうです。なお今回のロースターに渡邊雄太の名前はなく、復帰はもう少し先になりそうです。
まとめ
今回の開幕戦を振り返ると、ポイントは大きく3つあると思います。
- 群馬が76-74でアルティーリ千葉に競り勝ち、開幕戦を白星スタート
- 決勝点は残り4秒でスタンリー・ジョンソンが沈めたブザービーター3P
- 長崎の優勝メンバーだったジョンソンが移籍初戦から結果を出した一方、千葉は黒川・ニュービルの奮闘が実った
「シン・バスケ」と銘打たれた新シーズンの開幕戦が、いきなりこれだけ劇的な結末を見せてくれたのは幸先がいいなと思います。開幕から早くも好カードが続くBプレミア、この後の群馬・千葉両チームの戦いぶりにも注目していきたいと思います。


