ついにNBA 2026-27シーズンが開幕しました!
記念すべき開幕カードは、昨季イースト1位のデトロイト・ピストンズと、2位のボストン・セルティックス。現地10月20日(日本時間21日午前4時)、ピストンズの本拠地リトル・シーザーズ・アリーナで行われた一戦は、ピストンズが最大22点差をひっくり返して121-113で勝利しました。
前半はセルティックスの完勝ペース、後半はピストンズの怒涛の反撃。終盤には23-0のランまで飛び出す、開幕戦にふさわしいドラマチックな試合でした。この記事では、試合の流れと数字、両チームのキープレーヤーを振り返っていきます。
試合結果
| チーム | 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 計 |
|---|---|---|---|---|---|
| セルティックス | 28 | 30 | 30 | 25 | 113 |
| ピストンズ | 27 | 18 | 37 | 39 | 121 |
| ピストンズ | セルティックス | |
|---|---|---|
| スタメン | ダンカン・ロビンソン、アサー・トンプソン、ケイド・カニングハム、ジョン・コリンズ、ジェイレン・デューレン | ポール・ジョージ、ジェイソン・テイタム、デリック・ホワイト、ジョーダン・ウォルシュ、ミッチェル・ロビンソン |
| 最大リード | 13点 | 22点 |
試合の流れ
前半:セルティックスが13点リードで折り返し
第1Qは28-27とほぼ互角の立ち上がり。流れが大きく傾いたのは第2Qでした。セルティックスはこのクォーターを30-18と圧倒し、前半を58-45の13点リードで折り返します。
前半の主役は、今オフにジェイレン・ブラウンとのトレードで加入したポール・ジョージ。セルティックスでの初めての公式戦で、3ポイントを次々に沈めてチームを引っ張りました。セルティックスはリードを最大22点差まで広げます。「新しいセルティックス、開幕から強いな」と思った人も多かったはずです。
後半:ピストンズが76点の猛反撃
ところがここからピストンズが息を吹き返します。第3Qを37-30、第4Qを39-25。後半だけで76得点を奪い、セルティックスの後半55点を大きく上回りました。
試合を決めたのが、終盤の23-0のランです。89-99と10点を追う場面から、ピストンズは23点を連続で奪って112-99。セルティックスはこの間、1点も取れませんでした。10点ビハインドが一気に13点リードに変わり、そのまま逃げ切り。ピストンズにとってはこの試合の最大リードが、まさにこのランの最後に生まれています。
数字で見る勝敗の分かれ目
| 項目 | ピストンズ | セルティックス |
|---|---|---|
| リバウンド(選手) | 49 | 39 |
| オフェンスリバウンド | 14 | 12 |
| セカンドチャンスポイント | 24 | 16 |
| ペイント内得点 | 44 | 34 |
| フリースロー | 28/32(87.5%) | 16/21(76.2%) |
| 速攻での得点 | 14 | 11 |
| FG | 39/86(45.3%) | 40/88(45.5%) |
| 3ポイント | 15/40(37.5%) | 17/42(40.5%) |
| アシスト | 27 | 28 |
| スティール | 7 | 10 |
| ターンオーバー | 17 | 14 |
| ベンチ得点 | 39 | 41 |
面白いのは、シュートの確率ではセルティックスのほうが上だったことです。FG、3ポイントの本数と確率、アシスト、スティール、ターンオーバー、ベンチ得点まで、セルティックスが上回っている項目はかなり多い。
それでも負けたのは、リバウンド、ペイント、フリースローの3つで大きく差をつけられたからです。リバウンドは10本差、ペイント内得点も10点差。フリースローは試投数で11本も差があり、決めた数では12点差になっています。
外から決めるセルティックスに対して、ピストンズは中で戦い続けて、ファウルをもらい、こぼれ球を拾って押し切った。「確率で負けても、量と泥臭さで勝つ」という、ピストンズらしい勝ち方だったと思います。
ピストンズのキープレーヤー
| 選手 | 得点 | リバウンド | アシスト | FG | メモ |
|---|---|---|---|---|---|
| ジェイレン・デューレン | 22 | 9 | 1 | 8/13 | FT 6/7、ペイントで16点 |
| ケイド・カニングハム | 22 | 4 | 8 | 8/18 | FT 5/5 |
| ダンカン・ロビンソン | 21 | 2 | 2 | 5/10 | 3P 5/9 |
| ジャヴォンテ・グリーン | 19 | 4 | 0 | 5/10 | ベンチから3P 5/8、+21 |
| アサー・トンプソン | 11 | 11 | 5 | 4/8 | ダブルダブル、+12 |
| アイザイア・ジョー | 8 | 2 | 2 | 2/9 | 3P 2/7 |
| ジョン・コリンズ | 6 | 5 | 1 | 3/7 | — |
ジェイレン・デューレン:大型延長直後に22得点
10月上旬、長引いていた契約交渉に決着をつけて5年2億ドルの延長契約を結んだばかりのセンター。その最初の公式戦で、FG13本中8本、22得点9リバウンドと結果を出しました。フリースローも7本中6本と安定していて、ペイント内だけで16点。ピストンズがインサイドで押し切れたのは、この人の存在が大きかったです。
ケイド・カニングハム:試合をコントロールしたエース
エースのケイドは22得点8アシスト。ターンオーバー5つはちょっと多めでしたが、フリースローは5本すべて成功。終盤の勝負どころではボールを持ち続け、攻撃の起点としてチームを落ち着かせていました。
ジャヴォンテ・グリーン:逆転劇の立役者
個人的にこの試合で一番驚いたのがジャヴォンテ・グリーンです。ベンチからわずか18分の出場で、3ポイント8本中5本を沈めて19得点。フリースローも4本すべて決め、ターンオーバーは0。プラスマイナスはチーム最高の+21で、逆転劇のど真ん中にいたのはこの人でした。
スタメンのダンカン・ロビンソンも3ポイント5本を含む21得点。シューター2人がそろって当たれば、ピストンズはここまで怖いチームになる、ということを見せつけた試合でもありました。
ほかにも、アサー・トンプソンが11得点11リバウンド5アシストのダブルダブル。オフにサンダーを離れて加入したアイザイア・ジョーもベンチから8得点と、新戦力がしっかり役割を果たしています。
セルティックスのキープレーヤー
| 選手 | 得点 | リバウンド | アシスト | FG | 3P |
|---|---|---|---|---|---|
| ポール・ジョージ | 38 | — | — | 12/21 | 7本 |
| デリック・ホワイト | 17 | 1 | 8 | 7/13 | 3/7 |
| ペイトン・プリチャード | 17 | 4 | 1 | 4/9 | 2/5 |
| ジェイソン・テイタム | 13 | 4 | 11 | 6/23 | 0/7 |
| ベイラー・シャイアマン | 8 | 3 | 0 | 3/4 | 2/2 |
| ジョーダン・ウォルシュ | 0 | 6 | 1 | 0/2 | 0/1 |
ポール・ジョージ:デビュー戦で38得点の大爆発
FG21本中12本、3ポイント7本で38得点。36歳のシーズンとは思えない打ちっぷりで、前半の大量リードはほぼこの人が作ったと言っていい内容でした。ブラウンを出してジョージを取ったトレードには賛否がありましたが、少なくとも「点を取る力」はまだまだ健在だと証明したデビュー戦です。
ただ、これだけ打っても勝てなかったのが、この日のセルティックスの苦しいところ。終盤の23-0のランの間、チームとして流れを止める一撃は出ませんでした。
ジェイソン・テイタム:11アシストも、シュートは6/23
一方でジェイソン・テイタムは、FG23本中6本、3ポイントは7本すべて外して13得点。それでも11アシストでダブルダブルを記録し、ジョージを生かすパサーとしては機能していました。
とはいえ、エースが自分で決めきれない時間帯が長かったのは事実です。ジョージという新しい得点源が加わったことで、テイタムの役割がどう変わっていくのか。この試合を見る限り、まだお互いの間合いを探っている段階に見えました。
新しいビッグマン陣とリバウンドの課題
センターには、ニックスから移籍してきたミッチェル・ロビンソンが先発。4得点3リバウンド2ブロックと、出場時間のわりに目立つ数字は残せませんでした。ニーミアス・ケイタ、ルカ・ガルザとあわせて、ビッグマン陣全体でデューレンを止められなかったのが、リバウンド10本差につながっています。
ブラウン放出、ジョージ加入、ビッグマンの入れ替えと、セルティックスは今オフで本当に「新しいチーム」になりました。オフシーズンの動きの全体像は、こちらの記事にまとめています。
▶ 2026年NBAオフシーズン移籍・トレードまとめ_ヤニス、ブラウン、カワイら主な動きをチーム別に整理
この試合から見えたこと
開幕戦1試合で結論を出すのは早すぎますが、両チームの今季を占うヒントはいくつも見えました。
ピストンズについては、強さが本物かどうかを示す最高のスタートだったと思います。昨季はイースト1位ながらプレーオフ2回戦で敗退。デューレンとの大型延長、シューター陣の補強を経て、開幕戦でいきなり22点差をひっくり返したのは、チームの粘り強さそのものです。リバウンドとペイントで勝ち切るスタイルは、長いシーズンでも大きな武器になるはずです。
セルティックスについては、ジョージとテイタムの共存とリバウンドが当面のテーマになりそうです。ジョージの38点は明るい材料ですが、エースのテイタムが6/23では勝ち切れない。新しいビッグマン陣でゴール下をどう守るかも含めて、ここからどう修正してくるのか注目です。
ブラウンを出してジョージを取ったトレードの「答え合わせ」は、まだ始まったばかり。ブラウンが加入した76ersの試合と見比べながら、シーズンを通して追いかけていきたいと思います。
まとめ
- NBA 2026-27シーズン開幕戦は、ピストンズが121-113でセルティックスに勝利
- セルティックスが最大22点リードも、ピストンズが後半76得点の猛反撃。終盤の23-0のランで逆転
- シュート確率はセルティックスが上。勝敗を分けたのはリバウンド(49-39)、ペイント(44-34)、フリースロー(28-16)
- ピストンズはデューレン22得点9リバウンド、ケイド22得点8アシスト、ロビンソン21得点、ベンチのグリーンが3P5本で19得点(+21)
- セルティックスはジョージがデビュー戦で38得点・3P7本も、テイタムはFG6/23(3P0/7)で11アシスト
ピストンズは最高のスタート、セルティックスは課題の見えたスタート。82試合の長いシーズンが、いよいよ始まりました!
参考:Yardbarker、Yahoo Sports、CelticsBlog、NBC New York、Sportradarのボックススコアほか

