NBAの歴代記録といえば、通算得点やアシストのランキングはすぐ出てきますよね。でも「通算ブロック数」となると、意外とパッと出てこないんじゃないでしょうか。
実はこのブロックというスタッツ、歴代ランキングを見るときに知っておかないといけない「前提」があります。それを知らずに表だけ眺めると、ビル・ラッセルもウィルト・チェンバレンも載っていないことに首をかしげることになります。
この記事では2025-26シーズン終了時点での歴代通算ブロック数TOP20を整理しつつ、この記録の「落とし穴」と、ウェンバンヤマがどのあたりにいるのかまで見ていきます。
NBA歴代通算ブロック数ランキングTOP20【2026年最新版】
まずは表から。2025-26シーズン終了時点のレギュラーシーズン通算ブロック数です。
| 順位 | 選手 | 通算ブロック | 試合数 | 平均 | 在籍年 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | ハキーム・オラジュワン | 3,830 | 1,238 | 3.09 | 1984-2002 |
| 2 | ディケンベ・ムトンボ | 3,289 | 1,196 | 2.75 | 1991-2009 |
| 3 | カリーム・アブドゥル=ジャバー | 3,189 | 1,239 | 2.57 | 1969-1989 |
| 4 | マーク・イートン | 3,064 | 875 | 3.50 | 1982-1993 |
| 5 | ティム・ダンカン | 3,020 | 1,392 | 2.17 | 1997-2016 |
| 6 | デビッド・ロビンソン | 2,954 | 987 | 2.99 | 1989-2003 |
| 7 | パトリック・ユーイング | 2,894 | 1,183 | 2.45 | 1985-2002 |
| 8 | シャキール・オニール | 2,732 | 1,207 | 2.26 | 1992-2011 |
| 9 | ツリー・ロリンズ | 2,542 | 1,156 | 2.20 | 1977-1995 |
| 10 | ロバート・パリッシュ | 2,361 | 1,611 | 1.47 | 1976-1997 |
| 11 | アロンゾ・モーニング | 2,356 | 838 | 2.81 | 1992-2008 |
| 12 | マーカス・キャンビー | 2,331 | 973 | 2.40 | 1996-2012 |
| 13 | ドワイト・ハワード | 2,228 | 1,242 | 1.79 | 2004-2022 |
| 14 | ブルック・ロペス(現役) | 2,147 | 1,180 | 1.82 | 2008- |
| 15 | ベン・ウォレス | 2,137 | 1,088 | 1.96 | 1996-2012 |
| 16 | ショーン・ブラッドリー | 2,119 | 832 | 2.55 | 1993-2005 |
| 17 | マヌート・ボル | 2,086 | 624 | 3.34 | 1985-1995 |
| 18 | ジョージ・T・ジョンソン | 2,082 | 848 | 2.46 | 1972-1986 |
| 19 | ケビン・ガーネット | 2,037 | 1,462 | 1.39 | 1995-2016 |
| 20 | ラリー・ナンス | 2,027 | 920 | 2.20 | 1981-1994 |
20人中18人がセンターかパワーフォワードです。歴代通算得点ランキングがガードやウイングで埋まっているのと、きれいに対照的ですよね。
ハキーム3,830本は、たぶんもう破られません
1位のハキーム・オラジュワンは3,830本。2位のムトンボに541本の差をつけています。1,238試合で平均3.09本、つまり14年以上ずっと「1試合3ブロック」を続けた計算になります。
どれくらい遠い数字かというと、現役最多のブルック・ロペスが2,147本。ここからハキームまであと1,683本です。ロペスのキャリア平均1.82本で埋めるには900試合以上、つまり11年以上フル出場し続ける必要があります。37歳の選手に求める数字ではありません。
このランキングに、ラッセルもチェンバレンもいない理由
ここが一番の落とし穴です。ブロックがNBAの公式記録として集計され始めたのは1973-74シーズンからなんです。
つまり、ビル・ラッセル(1969年引退)とウィルト・チェンバレン(1973年引退)のブロックは、1本たりとも公式記録として残っていません。ラッセルは非公式の目撃証言だと1試合8本以上跳ね返していたと言われる選手ですが、この表には名前すら載らないわけです。
3位のカリーム・アブドゥル=ジャバーも同じ被害者です。デビューは1969年なので、最初の4シーズン分のブロックは丸ごと記録されていません。全盛期に近い4年間が抜け落ちた状態で3,189本なので、本来の数字はもっと上だったはずです。
要するにこのランキングは「NBA史上」ではなく「1974年以降の記録」だと理解しておくのが正確です。ブロックそのものの反則ラインが気になる方はヘルプ&リカバリーの守備戦術の記事も合わせてどうぞ。
現役組の現在地と、ウェンバンヤマの速度
TOP20に入っている現役選手はブルック・ロペスただ1人(14位・2,147本)です。アンソニー・デイビス(1,848本)とルディ・ゴベア(1,842本)が23位と24位につけていて、この2人は今後TOP20に入ってきます。
そして気になるのがビクター・ウェンバンヤマです。3シーズンで181試合、通算627ブロック。1試合平均3.5本というのは、歴代1位のハキーム(3.09本)より高いペースです。
| シーズン | 試合 | ブロック |
|---|---|---|
| 2023-24 | 71 | 254 |
| 2024-25 | 46 | 176 |
| 2025-26 | 64 | 197 |
| 通算 | 181 | 627 |
ただ、ハキームまではあと3,203本。平均3.5本を維持しても915試合が必要です。3シーズンで181試合という出場ペース(年60試合ペース)だと、単純計算で15年かかります。ペースは史上最速級でも、結局は「何試合立てるか」の勝負になるわけです。
「ブロック王」の回数ランキング
通算数とは別に、各シーズンのブロック王(平均ブロック数1位)を何回獲ったかも見ておきましょう。
| 回数 | 選手 |
|---|---|
| 4回 | カリーム・アブドゥル=ジャバー、マーク・イートン、マーカス・キャンビー |
| 3回 | ハキーム・オラジュワン、ディケンベ・ムトンボ、アンソニー・デイビス、セオ・ラトリフ、ジョージ・T・ジョンソン、ビクター・ウェンバンヤマ |
ウェンバンヤマは2023-24(3.58本)、2024-25(3.83本)、2025-26(3.08本)と3年連続でブロック王。3年連続はムトンボとキャンビーに並ぶ史上最多タイ記録です。この守備力が評価されて2026年のDPOY(最優秀守備選手賞)を史上初の満票で受賞しています。
まとめ
- 歴代1位はハキーム・オラジュワンの3,830本。2位に541本差で、当分破られない
- ブロックの公式記録は1973-74シーズンから。ラッセルとチェンバレンは載っていない
- カリームも最初の4シーズン分が記録されておらず、実数はもっと多いはず
- 現役最多はブルック・ロペスの2,147本(14位)
- ウェンバンヤマは3年627本・平均3.5本と史上最速ペース。あとは出場試合数次第
守備の記録つながりでは歴代通算スティール数ランキングも整理しています。ブロックが「センターの記録」なら、スティールは完全に「ガードの記録」で、顔ぶれがまったく変わるのが面白いところです。優勝という視点なら歴代最多チャンピオンリング保持者もどうぞ。

