NBA現地観戦、日本から一番行きやすいアリーナはどこ?直行便・空港アクセス・日本人選手で比較

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「日本から行くならどこのアリーナ、どこのチームが一番行きやすいんだろう」。NBAを長く見ていると、一度はこれを考えたことがある人も多いと思います。自分もまさにそれで、ふと気になって調べ始めたら思っていた以上に奥が深くて、気づいたら直行便の一覧と各都市の電車の路線図を行ったり来たりしていました。笑 なので今回は、直行便があるか、空港からアリーナまで公共交通でどれくらい行きやすいか、日本人選手がいるか、チケットは買いやすいか、あたりを材料に、自分なりに「ここが一番行きやすい」という答えを出してみたいと思います。

ちなみにアリーナそのものの収容人数や築年数、命名権などは以前「NBA全30チームの本拠地アリーナを比べてみた」でまとめたので、今回はあくまで「日本からのアクセス」に絞った話です。

まずは直行便があるかどうか

海外観戦で一番しんどいのは、正直アリーナに着くまでの移動だと思っています。乗り継ぎが1回入るだけで待ち時間も含めて一気に疲れますし、荷物のトラブルのリスクも増えます。なので最初の条件として、日本から直行便が出ているNBA都市を洗い出してみました。

2026年9月時点で、日本からの直行便が確認できたNBAチームの本拠地は、ロサンゼルス(レイカーズ、クリッパーズ)、サンフランシスコ(ウォリアーズ)、ニューヨーク(ニックス、ネッツ)、シカゴ(ブルズ)、ダラス(マーベリックス)、ヒューストン(ロケッツ)、デンバー(ナゲッツ)、ボストン(セルティックス)、ワシントンD.C.(ウィザーズ)、アトランタ(ホークス)、デトロイト(ピストンズ)、ミネアポリス(ティンバーウルブズ)、トロント(ラプターズ)です。こうして並べると意外と多いなというのが最初の印象でした。LAとニューヨークは2チームずつあるので、チーム数で数えると30チーム中ちょうど半分の15チームの本拠地に、乗り継ぎなしで行けることになります。

逆に、ポートランド、フェニックス、サクラメント、ソルトレイクシティ、オクラホマシティ、サンアントニオ、メンフィス、ニューオーリンズ、ミルウォーキー、インディアナポリス、クリーブランド、フィラデルフィア、シャーロット、マイアミ、オーランドは、日本からの定期旅客直行便が確認できませんでした。オーランドはZIPAIRのチャーター便が飛んだことはあるものの、あくまでチャーターです。個人的にはサンズ推しなので、フェニックスに直行便がないのはちょっと悲しいところです…。

もうひとつ面白かったのがシアトルです。羽田・成田から直行便がたくさん出ているのに、2026年9月時点でNBAチームはありません。NBAは2026年3月にシアトルとラスベガスへのエクスパンションの「検討開始」を承認していますが、新球団の創設が決まったわけではなく、まだ検討段階です。もしソニックスが戻ってくる日が来たら、日本から一番行きやすいNBA都市の候補に一気に入ってくるはずなので、そこは密かに期待しています。

飛行時間と時差で見ると西海岸が有利

直行便がある都市の中でも、飛行時間にはそれなりに差があります。集計サイトの目安ベースですが、東京からだとサンフランシスコやロサンゼルスの西海岸が往路で約9〜10時間と最短で、シカゴ・ダラス・ヒューストンなど中部が約11〜12時間台、ニューヨークやボストン、ワシントンD.C.などの東海岸は12〜14時間くらいかかります。しかも帰りの方が長くなる傾向があります。実際の所要時間は便や季節で変わるので、予約するときは航空会社の公式時刻表で確認してください。

3〜4時間の差って数字で見ると大したことなさそうですが、エコノミーでの3時間はかなり大きいです。特に試合を見るのが目的なら、着いた日に観戦する可能性もあるわけで、体力を残して着けるかどうかは結構大事なポイントだと思います。

時差も一応見ておきました。日本との時差は、太平洋時間(LA・SF)が夏時間で16時間・標準時で17時間、東部時間(NY・ボストン・トロントなど)が夏時間で13時間・標準時で14時間です。アメリカの夏時間は2026年11月1日に終わるので、10月20日(現地時間)に開幕する2026-27レギュラーシーズンは大半が標準時の期間になります。時差ボケの感覚は人それぞれなので、ここはどっちが楽とは言い切れません。

空港からアリーナまで、どこが一番スムーズか

ここが今回一番調べていて楽しかった部分です。直行便で着いても、空港からアリーナが遠かったり、タクシー必須だったりすると一気にハードルが上がります。英語に自信がない人ほど、電車一本で行けるかどうかは気になるところだと思います。

まず驚いたのがボストンです。TDガーデンはノース駅と同じ建物に入っていて、ローガン空港からは地下鉄のブルーラインで4駅のガバメント・センターに行き、グリーンラインに乗り換えて2駅でノース駅に着きます。空港からダウンタウン方向のシルバーラインSL1は無料という点もありがたいです。日本からはJALの成田=ボストン便が毎日飛んでいるので、飛行時間さえ我慢できれば、アクセス自体はかなり優秀です。セルティックスの本拠地に駅直結で行けるというのは、ファンとしてはテンションが上がります。

トロントも優秀でした。ピアソン空港からUP Expressでユニオン駅まで約25〜30分、そこからスコシアバンク・アリーナまでは屋内だけで移動できるそうです。冬のトロントで外を歩かなくていいのは地味に大きいと思います。直行便はエア・カナダの羽田=トロント便が毎日出ています。ただしカナダに空路で入国するときはeTA(電子渡航認証、手数料7カナダドル)が必要になるので、アメリカのESTAとは別に準備が要るという点は注意です。

ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンは、地下鉄A・C線の34 St-Penn Station駅がアリーナ直下にあります。ネッツのバークレイズ・センターも、地下鉄のAtlantic Av-Barclays Ctr駅がアリーナ直下です。JFK空港からはAirTrainでジャマイカ駅まで出て、そこから地下鉄かLIRRに乗り換える形になります。アリーナが駅の真上にあるのはニューヨークらしい便利さですが、空港からは乗り換えが入るので、ボストンやトロントほど「一本で行ける感」はないかなという印象です。

ダラスは正直ノーマークでした。DFW空港のターミナルA駅からDARTのオレンジラインに乗ると、アメリカン・エアラインズ・センターの西口の道路向かいにあるビクトリー駅に停まります。公式の案内を組み合わせると、空港からアリーナ前まで乗り換えなしで行ける計算になります。アメリカって車社会のイメージが強いので、ダラスでこれができるのはちょっと意外でした。

ほかにも、ミネアポリスは空港のターミナル1からブルーラインで乗り換えなし・約26分でターゲット・センター最寄り駅まで行けるという情報がありますし、アトランタもMARTAで空港からファイブ・ポインツ駅で乗り換えてSEC District駅まで行けば、エスカレーターでそのままステート・ファーム・アリーナに入れます。サンフランシスコのチェイス・センターは、SFOからBARTでパウエル駅まで行き、MuniのT Third線に乗り換える形で、試合のチケットがその日のMuni乗車券として使えるというのが面白いポイントでした。

一方で、ヒューストンのIAH空港には鉄道の接続がなく、ダウンタウンまではバスになります。空港直通の500番バスは20時までの運行なので、試合後に空港へ戻るような使い方は難しそうです。シカゴのユナイテッド・センターも、オヘア空港からブルーラインでダウンタウンまで出たあと、試合日だけ走る19番の特別バスなどを使う形で、駅直結とはいきません。この辺は直行便があっても、アクセスの面では少し手間がかかる都市です。

日本人選手が2人ともクリッパーズにいる

ここまでアクセスの話ばかりしてきましたが、日本のファンにとって一番大きい要素はやっぱりこれだと思います。2026-27シーズンの開幕を前に、八村塁と河村勇輝の2人がどちらもLAクリッパーズに所属しています。

八村はクリッパーズと2年2,800万ドルで契約し、2026年7月6日(現地時間)に正式発表されました。レイカーズで3シーズン半を過ごしたあと、同じLAのクリッパーズへの移籍です。河村は2026年8月にクリッパーズとExhibit 10契約を結び、トレーニングキャンプに参加しています。2025-26シーズンはブルズで2ウェイ契約、18試合に出場していました。ただしExhibit 10は非保証のキャンプ契約なので、河村が開幕ロースターに入れるかどうかはまだ決まっていません。ここは観戦計画を立てる上ではかなり重要で、「河村を見に行く」つもりなら、開幕前後のロースター発表を必ず確認してからチケットを取った方がいいと思います。

それでも、同じチームに日本人選手が2人いる可能性があるというのは、少し前までは考えられなかった状況です。八村がウィザーズでデビューした頃を思い出すと、日本人選手が2人同じコートに立つ試合を現地で見られるかもしれない、というだけでちょっと感慨深いものがあります。

クリッパーズのホーム、インテュイット・ドームへの行き方

クリッパーズの本拠地はインテュイット・ドームで、LAX(ロサンゼルス国際空港)のすぐ近く、イングルウッドにあります。LAXには羽田・成田・関西から複数の航空会社の直行便が出ていて、飛行時間も西海岸なので最短クラスです。この時点で条件はほぼそろっています。

アクセスはこうなります。まずLAXの各ターミナルから、無料シャトルでLAX/Metro Transit Centerへ移動します。そこからクリッパーズのホームゲームの日だけ走る無料シャトル「Metro Intuit Express」に乗ればインテュイット・ドームに着きます。このシャトルは試合開始2時間前から20分間隔、試合終了後1時間は10分間隔で運行しているそうです。シャトル自体は無料ですが、Metroの電車やバスを使う場合の運賃はTAPカードで別途必要です。

空港から「シャトル→シャトル」の2段階になるので、ボストンやトロントのような駅直結ほどのシンプルさはありません。LAXのターミナルとMetroの駅を結ぶ自動運転の新交通システム(People Mover)は2026年9月時点でまだ開業しておらず、2027年1月初旬の運行開始が見込まれているものの、さらに遅れる可能性もあると報じられています。これが開業すれば、もう少し分かりやすくなりそうです。それでも空港から無料シャトルだけでアリーナまで行けるというのは、かなり強いと思います。

ひとつ注意したいのがチケットです。インテュイット・ドームには従来型のボックスオフィスがなく、チケットはすべてオンライン購入(TicketmasterかLA Clippers + Intuit Domeの公式アプリ)です。入場にはアプリのアカウント作成とチケットの紐づけが必要で、顔認証のGameFace IDかIdentity Passのどちらかを設定する必要があります。当日現地で窓口に並んで買う、というのはできないので、日本を出る前にアプリの準備まで済ませておくのが安心です。スマホを持っていない人向けには、同行者の「Teammate」として登録する方法やリストバンドを発行してもらう方法も用意されています。バッグの持ち込みサイズ制限もあるので、公式サイトは一度目を通しておいた方がよさそうです。

ちなみにレイカーズの本拠地クリプト・ドットコム・アリーナはLAダウンタウンにあって、MetroのPico駅から2ブロックほど歩けば着きます。同じLAなので、滞在中に2つのアリーナをはしごするのもありだと思います。

クリッパーズ序盤の日程(現地時間)

観戦計画の参考に、クリッパーズの序盤日程を現地時間で整理しておきます。日本のメディアは日本時間で書いていることが多いので、1日ずれて見えることがあります。チケットを取るときは現地時間かどうかを必ず確認してください。

  • 10月4日(現地時間):プレシーズン、ウォリアーズ戦(ハワイ)
  • 10月10日(現地時間):NBAカナダゲーム、ラプターズ戦(バンクーバー)
  • 10月14日(現地時間):プレシーズン、ナゲッツ戦(インテュイット・ドーム)
  • 10月21日(現地時間):開幕戦、キングス戦(インテュイット・ドーム)
  • 10月28日(現地時間):レイカーズ戦(インテュイット・ドーム)

レイカーズとの「LA対決」については、10月23日(現地時間)にも試合がありますが、こちらはクリプト・ドットコム・アリーナでのレイカーズのホームゲームです。インテュイット・ドームでのレイカーズ戦は10月28日と2027年1月11日(いずれも現地時間)になっています。八村にとっては古巣との対戦になるので、行けるならこのカードはかなり熱いと思います。

ハワイやバンクーバーはNBAチームの本拠地ではありませんが、どちらも日本から直行便がある都市です。プレシーズンとはいえ、こういう形でクリッパーズを見られるチャンスがあるのは面白いところです。

日本でNBAが見られたら一番楽なんだけど

ここまで書いておいてなんですが、一番行きやすいのは当然「日本で試合がある」ことです。ただ、2026年9月時点で、2026-27シーズンに日本でNBAの公式戦やプレシーズンを行うという発表はありません。今季の国際試合はマカオ、メキシコシティ、パリ、マンチェスターなどで、日本は入っていません。

日本では1990年から2003年までにレギュラーシーズン12試合が行われ、2019年にロケッツ対ラプターズ、2022年にはさいたまスーパーアリーナでウォリアーズ対ウィザーズのプレシーズン2試合が開催されています。2022年から数えてもう4年空いているので、そろそろまた来てほしいというのが正直な気持ちです。2027年以降の予定も今のところ確認できませんでした。

渡航前に最低限やっておくこと

アメリカに行くならESTAの申請が必要です。手数料は2025年9月30日に21ドルから40ドルへ上がっていて、ほぼ倍になったのは観戦に行く側としては地味に痛いところです…。有効期間は最長2年(パスポートの有効期限までが上限)です。料金は今後も改定される可能性があるので、申請するときは必ず公式サイト(esta.cbp.dhs.gov)で最新の金額を確認してください。ESTA申請時にSNS情報の提出を求める案も出ていますが、これはまだ提案段階の話です。トロントに行く場合は、先ほど書いたとおりカナダのeTAが別に必要になります。

チケットについては、NBATickets.comが全チームのチケットの入口になっていて、多くのチームはTicketmasterを販売システムとして使っています。値段は試合や対戦相手、席によって大きく変わる変動制なので、ここでは具体的な金額には触れません。気になるカードがあれば早めにチェックしておくのがいいと思います。

まとめ

いろいろ比べてみましたが、自分なりの答えは「ロサンゼルス、特にクリッパーズのインテュイット・ドーム」です。羽田・成田・関西から直行便があって飛行時間も最短クラス、空港からは無料シャトルでアリーナまで行けて、しかも八村と河村の2人が所属している。これだけ条件がそろっているチームは、今のところ他にありません。もちろん河村の開幕ロースター入りはまだ決まっていないですし、チケットがアプリ前提だったり、シャトルを2回乗り継ぐ必要があったりと、完璧というわけではありません。それでも「日本人選手を現地で見る」という目的まで含めて考えると、やっぱりここが一番だと思います。

一方で、純粋に「空港から迷わずアリーナに着ける」という点だけで見ると、駅直結のボストンのTDガーデンや、屋内移動だけで行けるトロントのスコシアバンク・アリーナも負けていません。飛行時間が長いのは我慢するとして、初めての海外観戦で移動の不安を減らしたい人にはこっちもありだと思います。個人的には、いつかシアトルにNBAチームが戻ってきて、日本からの直行便でさくっと観戦に行ける日が来たら最高なんですけどね。それまではまず、LAで八村と河村が同じコートに立つ姿を見に行きたいです。

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