川崎ブレイブサンダースが10月26日、アウェーで宇都宮ブレックスと対戦し、92対89の1点差で勝利しました。第3クォーターを終えた時点では宇都宮が8点のリードを持っていましたが、最終クォーターで何度もリードが入れ替わる激しい展開となり、最後は川崎が競り勝ちました。シーズンが始まってまだ間もない時期にこれだけ内容の濃い試合を見られたのは、今季のBプレミアを楽しみにしている人にとってうれしい材料だったはずです。
宇都宮と川崎はともにBリーグが始まった当初から戦ってきた古参クラブで、顔合わせ自体に歴史があるカードです。接戦の多かったこの一戦も、両チームが積み重ねてきた対戦の流れを考えると納得のいく結果だったのかもしれません。ホームの宇都宮にとっては、連戦の続くシーズン序盤のなかで、こうした接戦を勝ちきれるかどうかがチームの底力を測る材料にもなるはずです。アウェーの川崎にとっても、相手の本拠地で最後まで集中を切らさずに戦えたことは、今後の遠征試合に向けた自信につながりそうです。
前半からもつれた展開
第1クォーターは宇都宮が26対17とリードを奪います。立ち上がりから9点差をつけられた川崎にとっては、いきなり厳しい入りになったと言えそうです。アウェーの雰囲気も含めて、序盤は宇都宮の勢いに押される時間が続いていました。第2クォーターは川崎が24点を返しましたが、宇都宮も20点を加え、前半終了時点では46対41で宇都宮がリードを保ったまま後半に入りました。
第3クォーターも宇都宮が25点を加えて71対63とし、リードを8点に広げます。ここまでの3クォーターは宇都宮が主導権を握り続けていた展開で、ホームの雰囲気も含めて優位に進めていたように見えました。川崎のサポーターからすれば、あと10分でこの差を逆転するのは簡単ではないと感じていたのではないでしょうか。
最終クォーターの目まぐるしい攻防
最終クォーターに入ると試合は一気に動き出します。序盤は鵤が3Pシュートを連続で決め、宇都宮がリードを保ちました。しかしそこから川崎が3Pシュートを3本連続で沈め、一気に逆転します。狙いを絞られた中でも外から3本続けて決めてしまうあたりに、川崎の勝負強さが出ていたのではないでしょうか。
残り10分足らずで8点差をひっくり返すには、守備で簡単に失点しないことと、オフェンスでミスなく決め切ることの両方が求められます。川崎はその両方を同時にやってのけた形で、見ていたファンにとっても展開の速さに驚かされる時間帯だったはずです。終盤になるほどシュートのプレッシャーは強くなるものですが、それでも連続して沈められるのは、普段の練習から積み上げてきた自信の表れなのかもしれません。
逆転されてもなお宇都宮は下を向きませんでした。鵤の3Pシュートとフレイジャーのダンクで再びリードを奪い返し、最後まで分からない展開に持ち込みます。ホームの宇都宮にとっては、ここで再びリードを奪った時点で勝ち切れる予感もあったはずです。
ただ、勝負を分けた終盤の局面で川崎が3Pシュートを決めて再逆転し、そのまま92対89で試合を締めくくりました。リードが何度も入れ替わるこうした展開は、見ている側としては落ち着かない反面、終わってみれば今季いちばん見応えのあった試合の1つだったと感じる人も多かったのではないでしょうか。
クォーター別のスコア
| 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 宇都宮ブレックス | 26 | 20 | 25 | 18 | 89 |
| 川崎ブレイブサンダース | 17 | 24 | 22 | 29 | 92 |
この表を見ると、川崎が最終クォーターだけで29点を奪っていることが分かります。3クォーターまで8点のビハインドを背負っていたことを考えると、最後の10分間でどれだけ一気に試合をひっくり返したかがよく伝わってくる数字です。開幕戦のブザービーターで決着した群馬と千葉の打ち合いのように、Bプレミアでは終盤で勝負が決まる試合が今季も目立っている印象です。
逆に宇都宮の視点で見ると、3クォーターまで積み上げた8点のリードを最終クォーターの18点だけで守りきれなかった形です。悪い試合をしていたわけではなく、むしろ3クォーターまでは狙い通りの展開だったはずなので、最後の10分間の出入りの差がそのまま結果を分けたと言えそうです。わずかな集中力の差が、そのまま白星と黒星の差になってしまったとも言えるかもしれません。
Bリーグでは毎年のようにこうした1点差や2点差のゲームが終盤まで続く試合が話題になりますが、今季のBプレミアもその傾向が続いているように見えます。開幕8連勝を飾ったチームのような独走もあれば、この日の川崎と宇都宮のような接戦も同時に起きているのが、今季のBプレミアを見る楽しさの1つだと思います。どちらのタイプの試合も、見る側を飽きさせない要素になっているのではないでしょうか。
宇都宮にとっての悔しさ
宇都宮としては3クォーターまで作ったリードを守れなかった点が悔やまれるはずです。鵤が最終クォーターに連続で3Pシュートを決め、フレイジャーのダンクで一度はリードを奪い返す場面もありましたが、最後の局面で勝負強さを見せたのは川崎でした。開幕2連戦から見てきた宇都宮の戦いぶりを踏まえると、終盤の守備の踏ん張りが今後のテーマになってきそうです。
Bリーグが始まった頃から主力としてプレーしてきた鵤のようなベテランが、最終クォーターの一番苦しい時間帯でチームを引っ張っていたのは印象的でした。それだけに、あと一歩で勝ちきれなかった悔しさも相当なものだったのではないかと思います。こうした競った試合を次にどう生かすかは、経験のあるベテランの受け止め方次第で変わってくる部分も大きいはずです。
一方の川崎は、リードを許した展開からも崩れずに3Pシュートで一気に流れを変えられる勝負強さを見せました。終盤の競った展開で結果を出せるチームは、シーズンが進むほど評価が上がっていくはずです。名古屋Dの開幕8連勝のように序盤から独走するチームもいる中で、川崎のような競り勝ち方を積み重ねるチームの存在もBプレミアを面白くしている要素だと思います。
両チームの持ち味
宇都宮は鵤を中心とした外国籍選手とのコンビネーションが持ち味で、フレイジャーがゴール下で存在感を出せると攻撃の幅が一気に広がります。この試合でも最終クォーターに鵤の3Pシュートとフレイジャーのダンクが同時に出た場面があり、2人がかみ合った時の怖さは十分に見せていたと思います。ベテランと外国籍選手の組み合わせがはまった時のチームとしての完成度は、宇都宮らしい強みだと言えそうです。
川崎は前半リードを許しても焦らず、要所で3Pシュートをまとめて沈める勝負強さが光りました。1本ずつの積み重ねではなく、短い時間に連続して決め切れるのは、シュート力だけでなく精神的な強さも求められる部分です。この試合に限らず、こうした終盤の強さを持つチームはプレーオフ争いでも大きな武器になってくるはずです。
Bプレミアはシーズンが長く、1試合ごとの勝敗だけでなく、こうした競った試合をどう乗り切るかの積み重ねが最終的な順位に直結してきます。終盤で崩れずに戦える引き出しを持っているかどうかは、シーズンが深まるにつれてより重要になってくるはずです。川崎がこの日のような終盤の強さを継続して見せられるなら、上位争いに食い込んでくる可能性は十分にあると思います。
まとめ
- 川崎ブレイブサンダースが宇都宮ブレックスに92対89で逆転勝利
- 3クォーターまで8点のビハインドを、最終クォーターの29点で逆転
- 宇都宮は鵤やフレイジャーの活躍で二度リードを奪い返したが及ばず
- 終盤で勝負を分ける試合が今季のBプレミアでは目立っている
一度は8点のビハインドを背負いながら最終クォーターだけで突き返す川崎の勝負強さには見応えがありました。宇都宮も最後まで食い下がっていたので、どちらが勝ってもおかしくない内容だったと思います。両チームともまだシーズンの序盤なので、この1点差の結果をどう次に活かすかで、その後の戦い方も変わってくるはずです。こうした展開を記憶に残る試合として覚えておくと、シーズン後半にもう一度対戦した時の見方も変わってきそうです。個人的にはこの手の最後まで分からない試合がいちばん見ていて楽しいので、次の対戦も楽しみにしたいです。この先も同じような終盤の競った試合を見られるなら、Bプレミアはしばらく目が離せなさそうです。両チームの次の戦いぶりにも注目していきたいと思います。
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