9月22日に「シン・バスケ」を掲げて開幕したBプレミア2026-27シーズン。開幕週から劇的な試合が続いていますが、9月26日には北海きたえーるで、レバンガ北海道の富永啓生選手がとんでもない数字を残しました。28分27秒の出場で41得点、6リバウンド、4アシスト、4スティール。自身のBリーグキャリアハイを、しかもホームでのBプレミア初戦という舞台で更新してみせたのです。
106-97、終盤まで気の抜けない打ち合いに
まずは試合の流れを整理します。
| クォーター | 北海道 | 三河 |
|---|---|---|
| 1Q | 29 | 26 |
| 2Q | 28 | 16 |
| 3Q | 22 | 23 |
| 4Q | 27 | 32 |
| 合計 | 106 | 97 |
試合序盤はシーホース三河のダバンテ・ガードナーのインサイド攻撃に押し込まれる場面もありましたが、北海道は徐々にディフェンスの強度を上げ、持ち味である速攻のバスケットボールへ試合を引き込んでいきます。富永自身も積極的にボールへ絡み、スティールからそのまま得点につなげるなど、攻守両面でチームを牽引しました。最終クォーターには三河に32失点を許して追い上げられたものの、そこはチーム最多12得点で踏ん張った富永の勝負強さが光り、106-97で開幕2戦目を白星で飾りました。
28分で41得点。スティールから速攻という「らしさ」全開の一夜
驚くのは、この41得点が単なるシューティングの調子任せではなかったという点です。3ポイントは10本中4本、2ポイントも8割という高確率でしたが、富永本人は試合後「正直、それほど得点を重ねている感覚はなかった」と振り返っています。自分で積極的に攻める場面と味方を生かす場面をその都度判断しながら、結果的にキャリアハイへたどり着いたという発言からは、スコアラーとしての引き出しの多さがうかがえます。試合後は「失点は抑えていかなきゃいけない」とチームの守備面の課題にも言及しつつ、「自分たちがやりたい速いバスケットを展開して勝利することができてよかった」とコメントしていました。
「いや、難しいです」ロイブルHCの絶賛への返し
この日の富永について、15歳の頃から彼を見てきたというトーステン・ロイブルヘッドコーチは「彼のベストゲームだった」と評価。「今日のプレーはディフェンスでもチームの中でトップクラスと言えると思いますし、去年の彼とはまた違う形で勝利に貢献してくれました」と、得点だけでなくリバウンドやスティールも含めた総合力を称賛しています。
面白かったのが、ロイブルHCが「富永選手が41点取るのは決して難しいことではない」と語ったと伝えられた際の富永の反応です。「いや、難しいです」と即座に否定。指揮官の高い評価をそのまま受け取らず、あくまで謙虚に「しっかりと中と外の両立をうまくやっていきたい」と、次への課題へ話をつなげていました。個人的には、この温度差のあるやり取りに、富永というスコアラーの人となりが出ているなと感じます(笑)。
得点だけじゃない。日本代表でも欠かせない存在に
富永は愛知県出身。桜丘高校からアメリカへ渡り、ネブラスカ大学でビッグ10を経験した後、2023年にはNBAドラフトのアーリーエントリーも検討した実力者です。昨シーズンはB1で日本人最多となる平均19.5得点を記録し、Bプレミア初年度となる今季もその得点力は健在であることを、開幕早々に証明した格好になりました。
日本代表としても、富永は八村塁や河村勇輝と共闘してきた一人。以前のインタビューでは彼らの加入がチームにもたらした効果について「みんなが自信を持ってやれてるなという印象がある」と語っており、代表の中心選手たちとも近い距離でバスケットを語れる存在です。今回のパフォーマンスを受けて富永自身も「得点を取ることに関しては、ある程度証明できている部分はあると思う」としながら、今後はリバウンドやディフェンスといったスタッツに表れにくい部分でも貢献したいと話していました。得点だけでなく守備でも数字を残したこの試合は、まさにその第一歩と言えそうです。
まとめ
- レバンガ北海道がシーホース三河に106-97で勝利し、ホームでのBプレミア初戦を白星スタート
- 富永啓生が28分27秒の出場で41得点、6リバウンド、4アシスト、4スティールとキャリアハイの大活躍
- ロイブルHCも太鼓判を押す総合力で、得点以外の成長にも意欲を見せた
開幕からわずか2戦目でこれだけのパフォーマンスが飛び出すあたり、群馬対千葉の劇的な開幕戦と合わせて、今季のBプレミアはとにかく目が離せないシーズンになりそうです。富永がこの後どこまで数字を伸ばしていくのか、引き続き追いかけていきたいと思います。


