NBAファイナルが第7戦までもつれたのは、これまで何回あると思いますか。1947年から2026年までに行われた80回のファイナルのうち、答えは20回です。4回に1回と聞くと多い気もしますが、2016年から2025年までは9年も第7戦がありませんでした。2026年のファイナルもニックスがスパーズを4勝1敗で下しているので、第7戦は生まれていません。
この記事では、NBAファイナル第7戦の全20試合を一覧にまとめたうえで、ホームチームがどれくらい強いのか、ロードで勝ち切った稀なチームはどこなのかまで整理していきます。
ファイナル第7戦は80回中20回だけ
まず全体像です。NBA.comの集計によると、プレーオフ全体では歴史上160試合の第7戦が行われてきました。そのうちファイナルの第7戦はわずか20試合。プレーオフの第7戦全体の8分の1ほどしかありません。
ちなみに反対側の極端、つまり4勝0敗で決着したファイナルは9回だけです。こちらはNBAファイナル4-0スイープ全9回まとめで詳しくまとめているので、あわせて読むとファイナルの「決着の付き方」の分布が見えてきます。
NBAファイナル第7戦 全20試合一覧
新しい順に並べました。チーム名は当時の呼称です。
| 年 | 勝ったチーム | スコア | 敗れたチーム |
|---|---|---|---|
| 2025 | サンダー | 103-91 | ペイサーズ |
| 2016 | キャバリアーズ | 93-89 | ウォリアーズ |
| 2013 | ヒート | 95-88 | スパーズ |
| 2010 | レイカーズ | 83-79 | セルティックス |
| 2005 | スパーズ | 81-74 | ピストンズ |
| 1994 | ロケッツ | 90-84 | ニックス |
| 1988 | レイカーズ | 108-105 | ピストンズ |
| 1984 | セルティックス | 111-102 | レイカーズ |
| 1978 | ブレッツ | 105-99 | スーパーソニックス |
| 1974 | セルティックス | 102-87 | バックス |
| 1970 | ニックス | 113-99 | レイカーズ |
| 1969 | セルティックス | 108-106 | レイカーズ |
| 1966 | セルティックス | 95-93 | レイカーズ |
| 1962 | セルティックス | 110-107(OT) | レイカーズ |
| 1960 | セルティックス | 122-103 | ホークス |
| 1957 | セルティックス | 125-123(2OT) | ホークス |
| 1955 | ナショナルズ | 92-91 | ピストンズ |
| 1954 | レイカーズ | 87-80 | ナショナルズ |
| 1952 | レイカーズ | 82-65 | ニックス |
| 1951 | ロイヤルズ | 79-75 | ニックス |
見ていただくと分かる通り、1950年代から60年代に固まっていて、2000年代以降は2005年、2010年、2013年、2016年、2025年の5回しかありません。ファイナルまで勝ち上がった2チームの力が拮抗していても、7試合すべてを使い切るのは簡単ではないということです。
ホームチームは16勝4敗。ロードで勝ったのは4チームだけ
ここが第7戦の一番面白いところだと思います。NBA.comによると、ファイナル第7戦でのホームチームの通算成績は16勝4敗(勝率.800)。プレーオフ全体の第7戦が117勝43敗(勝率.731)ですから、ファイナルの第7戦はさらにホーム有利に振れています。
つまり、80年の歴史でロードチームが優勝を決めたのは次の4回だけです。
| 年 | 勝ったチーム(ロード) | 相手(ホーム) | スコア |
|---|---|---|---|
| 1969 | セルティックス | レイカーズ | 108-106 |
| 1974 | セルティックス | バックス | 102-87 |
| 1978 | ブレッツ | スーパーソニックス | 105-99 |
| 2016 | キャバリアーズ | ウォリアーズ | 93-89 |
4回のうち2回がセルティックス、そして1978年から2016年まで38年も間隔が空いているのが印象的です。2016年にレブロンとカイリーが73勝のウォリアーズの本拠地で勝った一戦が、いかに特異な夜だったかがこの表から伝わってくると思います。
ではこの「ホーム16勝4敗」は、今のNBAでもそのまま信じていい数字なのでしょうか。レギュラーシーズンのホーム勝率は年々下がっているとも言われています。この点はホームコートアドバンテージって、本当にまだ効いてますかで数字を並べて検証してみました。
球団別の第7戦の成績 セルティックス7勝1敗、ピストンズは3度すべて敗戦
上の一覧を球団ごとに数え直すと、こうなります。
| 球団 | 出場 | 成績 | 該当年 |
|---|---|---|---|
| レイカーズ | 9回 | 4勝5敗 | 1952,1954,1962,1966,1969,1970,1984,1988,2010 |
| セルティックス | 8回 | 7勝1敗 | 1957,1960,1962,1966,1969,1974,1984,2010 |
| ニックス | 4回 | 1勝3敗 | 1951,1952,1970,1994 |
| ピストンズ | 3回 | 0勝3敗 | 1955,1988,2005 |
| スパーズ | 2回 | 1勝1敗 | 2005,2013 |
| ホークス | 2回 | 0勝2敗 | 1957,1960 |
| ナショナルズ(現76ers) | 2回 | 1勝1敗 | 1954,1955 |
最多出場はレイカーズの9回ですが、成績は4勝5敗。一方セルティックスは8回出て7勝1敗で、唯一の負けが2010年のレイカーズ戦です。この2球団が第7戦で直接ぶつかったのは1962年、1966年、1969年、1984年、2010年の5回あり、セルティックスの4勝1敗となっています。ライバル関係の勝敗が最終戦に凝縮されているのが面白いところです。
そしてピストンズは3度の第7戦すべてで敗れています。1989年に4勝0敗でレイカーズを下して初優勝している球団が、第7戦では未勝利という組み合わせも、この表を作ってみて初めて気づいた部分でした。球団別の優勝回数そのものはNBAチーム別優勝回数ランキングにまとめています。
延長に入った第7戦は2回だけ、最長ブランクは11年
最後に細かい記録をいくつか。NBAの公式発表によると、ファイナル第7戦が延長にもつれたのは2回だけです。1957年のセルティックス対ホークス(125-123、ダブルオーバータイム)と、1962年のセルティックス対レイカーズ(110-107、延長1回)。どちらもセルティックスが勝っています。
第7戦が生まれなかった最長ブランクは1994年から2005年までの11年間。次に長いのが2016年から2025年までの9年間です。「最近第7戦を見ていない」という感覚は、数字の上でもそれなりに正しいわけです。
なお、3勝1敗からの逆転は歴史上15回しかなく、そのうちファイナルでの達成は2016年のキャバリアーズだけです。あの年は「3-1からの逆転」と「ロードでの第7戦勝利」を同時にやったことになります。ファイナルMVPの歴史はNBA歴代ファイナルMVP最多受賞ランキング、選手個人のリング獲得数はNBA歴代優勝選手まとめでそれぞれ整理しています。
まとめ
- NBAファイナルが第7戦までいったのは、80回のうち20回
- ホームチームの通算成績は16勝4敗(.800)。プレーオフ全体の第7戦(117勝43敗)よりホーム有利
- ロードで優勝を決めたのは1969年、1974年のセルティックス、1978年のブレッツ、2016年のキャバリアーズの4回だけ
- 最多出場はレイカーズの9回(4勝5敗)、最高勝率はセルティックスの8回7勝1敗
- ピストンズは3度の第7戦すべてで敗戦、延長に入った第7戦は1957年と1962年の2回のみ
- 2026年はニックスが4勝1敗で優勝したため、第7戦は2025年のサンダー対ペイサーズが最新
第7戦は「どちらが強いか」ではなく「どちらがホームか」で語られがちですが、20試合しかないサンプルでもここまではっきり傾向が出るのは面白いところです。次に第7戦が来たとき、この16勝4敗という数字を思い出しながら観ると、また違った緊張感があるかもしれません。
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