Bプレミアの開幕から好調を続けてきたアルバルク東京は10月31日、TOYOTA ARENA TOKYOで宇都宮ブレックスと対戦し100対90で勝利しました。前半は宇都宮が一時リードを奪う接戦でしたが、第3クォーターのアルバルクの猛攻で試合の流れが完全に変わりました。
東地区の上位争いを占ううえでも注目度の高いカードだったこの試合、前半だけを見ればどちらが勝つか分からない展開だったのに、後半で一方的な点差に変わってしまったのが印象的でした。クォーターごとの流れを振り返りながら、勝敗を分けたポイントを整理してみます。
アルバルクと宇都宮はどちらも、過去に何度も優勝を経験してきた日本バスケ界の名門と言える存在です。そういうチーム同士の対戦が開幕早々から組まれているあたりも、再編されたBプレミアらしい見どころの一つだと自分は思っています。
前半は宇都宮がリード、接戦の立ち上がり
| チーム | 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 最終 |
|---|---|---|---|---|---|
| 宇都宮ブレックス | 20 | 26 | 18 | 26 | 90 |
| アルバルク東京 | 25 | 19 | 31 | 25 | 100 |
試合の入りは宇都宮が苦しんでいます。第1クォーターをアルバルクに25対20で先行されました。立ち上がりの5点差は決して大きな数字ではありませんが、その後の展開を考えると、ここで食らいつけたかどうかが地味に重要だったように見えます。ただ第2クォーターは宇都宮が26対19と逆に点差を詰め返し、前半終了時点では46対44と宇都宮が2点リードする展開になっています。立ち上がりで離されても食らいつく粘り強さは、さすがBプレミアでも上位につけているチームらしい内容だったと自分は見ています。
この時点では、どちらが勝つか分からない接戦になっていました。前半を見ていた人の中には、宇都宮が逆転で勝ちきる試合を想像した人も多かったのではないでしょうか。両チームとも開幕から上位につけているだけに、点の取り合いになる展開は序盤から予想されていた部分もあったと思います。実際に蓋を開けてみると、前半だけで46得点を超える両チームのスコアを見ても、守備よりも攻撃が目立つ立ち上がりだったことが分かります。
試合を決めた第3クォーターのアルバルクの猛攻
流れが完全に変わったのは第3クォーターでした。アルバルクはこの1クォーターだけで31得点を記録し、宇都宮の18得点を大きく上回っています。前半の2点ビハインドから、第3クォーター終了時点では75対64とアルバルクが11点のリードを奪う形に逆転しました。わずか10分間で13点もの差が生まれたことになり、この試合の中で最もインパクトのある10分間だったのは間違いありません。ハーフタイムでの修正がうまくはまったのか、あるいは宇都宮の足が止まったのか、見ている側としても一番気になる時間帯でした。
宇都宮も第4クォーターでは26対25とアルバルクを上回る得点を記録し、最後まで食らいつく姿勢は見せていました。第3クォーターで開いた点差を完全に消すところまでは届きませんでしたが、最後まで足を止めずに走り続けたことで、試合終盤での大きな崩れを防げたとも言えそうです。10点差というスコアだけを見ると大敗のようにも見えますが、内容を振り返ると宇都宮にも十分に収穫のある試合だったのではないかと思います。ただ第3クォーターで作られた点差はそれだけでは埋まりません。最終的には100対90、10点差でアルバルクが試合を終えています。前半の接戦と後半の一方的な展開という、両極端な2つの顔を持った試合だったと思います。バスケットボールではワンクォーターの出来がそのまま試合全体の結果を決めてしまうことがありますが、今回はその典型のような1戦だったと言えそうです。
ディー ジェイ ホグとライアン ロシターの活躍
アルバルクの勝利を支えたのはディー ジェイ ホグとライアン ロシターでした。ホグは24得点10リバウンドのダブルダブルを記録し、効率を示すゲームエフィシエンシーでも32という高い数字を残しています。ロシターも9リバウンド12アシストと、得点以外の部分でチームに貢献しました。ポイントガードがダブルディジットのアシストを記録する試合は、チーム全体の連携がうまく機能していた証でもあると自分は思います。ロシターのエフィシエンシーも26と、2人でチームを引っ張った試合だったことがよく分かります。
デジョン ジャロウも19得点5アシストを記録し、得点源としての役割をしっかり果たしていました。インサイドのホグとロシター、外からも得点を作れるジャロウという組み合わせが噛み合ったことで、第3クォーターのような一方的な攻撃が生まれたのだと思います。ホグとロシターの2人だけで合計19リバウンドを記録しているのを見ると、得点だけでなくリバウンドの面でもアルバルクがゲームをコントロールしていたことがよく分かります。相手にセカンドチャンスを与えず、ロシターのパスから速い展開で得点機会を増やせたことが、第3クォーターの爆発につながったのではないかと自分は考えています。
安藤周人も15得点、層の厚さを見せたアルバルク
外国籍選手だけでなく、日本人選手の得点も目立ちました。安藤周人が15得点を記録し、ホグとジャロウに次ぐ3番目の得点源になっています。外国籍選手が得点とリバウンドを引き受け、安藤のような日本人選手がその脇で確実に加点していくという役割分担がはっきりしているのも、アルバルクの強さの一因だと思います。開幕直後には茨城ロボッツに敗れる試合もあったアルバルクですが、そこからチームとして立て直しを進めてきたことが、この試合の結果にもつながっているように見えます。
一方の宇都宮は、具体的な個人スタッツの詳細までは公開されていません。それでも3クォーター終盤から4クォーターにかけて複数の選手がスリーポイントを沈めており、一時は点差を詰める場面も作っていました。試合の入りと第4クォーターの粘りだけを見れば、決して悪いチームではないことが伝わってくる内容だったと思います。開幕シリーズから主力の適応力の高さが光っていたチームなので、今回の黒星をどう次につなげるかが注目されます。第3クォーターだけで守備の強度を落とさずに戦えるようになれば、上位との試合でも十分に勝ち切れるチームだと自分は見ています。サラリーキャップ制度が導入された新しいBプレミアでは、戦力の均衡化が進むとも言われています。それでもこうして名門同士が実力で競り合う試合を見ると、まだしばらくは実績のあるチームが上位を占めそうだという印象も受けます。
開幕から上位を走る両チーム、今後の展望
Bプレミアは9月22日に開幕したばかりの新しいリーグですが、アルバルクと宇都宮はともに序盤から上位グループに名を連ねてきたチームです。今回はアルバルクが接戦をものにした形ですが、シーズンを通して見ればまだ序盤の1試合に過ぎません。両チームとも接戦を経験した分、今後にどう活かしてくるかを楽しみに見ていきたいです。
第3クォーターだけで大きく点差が動いたという事実は、裏を返せばどちらのチームにも、ワンクォーターで試合をひっくり返すだけの攻撃力があるということでもあります。次に両チームが対戦するときには、今回とは逆の結果になる可能性も十分にあると自分は見ています。長いシーズンの中では、今回のような接戦からの一方的な展開も、逆に一方的だった試合が終盤で接戦になることも繰り返されていくはずです。1試合ごとの結果に振られすぎず、両チームのシーズン全体の成績を追いかけていきたいと思います。
まとめ
- 最終スコアはアルバルク東京100対宇都宮ブレックス90
- 前半は宇都宮がリード、第3クォーターでアルバルクが逆転
- ホグが24得点10リバウンド、ロシターが12アシスト
- 安藤周人も15得点で得点力に貢献
前半だけを見ていたら結果は全く読めなかった試合でした。個人的には、こういう展開を見るたびにバスケットボールは1クォーターの出来でいくらでも試合が変わるスポーツだと感じます。両チームともシーズンはまだ長いので、この1戦の結果だけで評価を決めつけず、これからの対戦も楽しみに追いかけていきたいです。会場で見ていたファンにとっても、前半は宇都宮を応援する声が大きくなっていたはずです。後半はアルバルクのビッグプレーのたびに歓声が上がる展開になり、最後まで目を離せない1戦だったのではないかと思います。こうした質の高い試合が序盤から続くようであれば、Bプレミア全体の注目度もさらに上がっていくはずです。
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コメント
[…] 観客数は8876人でした。前日の対戦ではアルバルク東京が100対90で勝利しており、同じカードを2日連続で戦う形でしたが、2戦目はさらに差が広がる結果になりました。1戦目は10点差の勝利だったのに対して、2戦目は35点差です。中1日もない連戦の中で、相手に合わせて戦い方を調整できる力を見せたとも言えそうです。 […]