「このチーム、怖い」マーカス・スマートも驚いたロケッツの戦力が本当に怖い

記事内に広告が含まれています。
スポンサーリンク

新しいチームに加入した選手が、Media Dayでロスターを見渡してこんな感想を口にしたらしい。

「このチーム、怖いな」

その選手がマーカス・スマート。そしてチームがヒューストン・ロケッツです。

いや、自分で言うんかい。笑

ただ、2026-27シーズンのロケッツを改めて確認すると、これが意外と笑い話ではありません。ケビン・デュラント、アメン・トンプソン、アルペレン・シェングンという中心選手が残り、そこへ元DPOYのスマートが加入。さらに昨季を全休したフレッド・バンブリートも復帰を目指しています。

昨季は52勝を挙げながら、プレーオフでは1回戦敗退。若さと勢いだけでは突破できなかったロケッツが、今度はかなり露骨に「経験」を足してきました。

まずKDが普通にいる

ロケッツのロスターを考えるうえで忘れてはいけないのが、当然ながらケビン・デュラントです。

デュラントはすでにキャリア終盤の年齢ですが、NBA公式が開幕前に指摘している通り、得点力は依然としてリーグ最高峰クラス。ロケッツにとっては若手中心だったチームに、「困ったらこの人に渡せばいい」というNBA史上屈指のスコアラーがいる状態です。

昨季のロケッツは52勝30敗。それでもプレーオフではレイカーズに敗れ、KDを獲得しても前年と同じ1回戦敗退という結果に終わりました。レギュラーシーズンを勝つ戦力と、プレーオフでシリーズを勝ち切る戦力は必ずしも同じではありません。

だからこそ、今年の補強が面白い。

KDをさらに酷使して何とかするのではなく、KDの周りに「プレーオフを知っている選手」を増やしています。

アメン・トンプソンがもう若手の数字じゃない

そして今季のロケッツを考えるうえで、個人的に一番楽しみなのがアメン・トンプソンです。

昨季は79試合すべてに先発し、平均18.3得点、7.8リバウンド、5.3アシスト、1.51スティール。平均出場時間は37.4分まで増えました。

もう「将来が楽しみな若手」という数字ではありません。

ロケッツも当然その価値を理解しており、このオフにアメンと5年の契約延長を締結。GMのラファエル・ストーンも、アメンについてエリート級のツーウェイ能力とタフネスを高く評価しています。

昨季はバンブリート不在の影響もあり、アメンがポイントガード的な仕事まで大量に担当しました。しかし今季はバンブリートが戻り、さらにスマートも加わります。

NBA公式でも、ベテランガードの加入によってアメンを再び本来の「何でもやる役割」に戻せることが、ロケッツのタイトル争いへの重要なポイントになると分析されています。

そこに元DPOYのスマートを追加

そして今回の主役、マーカス・スマートです。

ロケッツはこの夏、スマートと2年1300万ドルで契約しました。2022年のDefensive Player of the Yearであり、All-Defensive First Teamにも3度選出されている守備のスペシャリストです。

しかも面白いことに、昨季のプレーオフでロケッツを倒したレイカーズ側にいたのがスマートでした。

ロケッツとのシリーズでは平均14.7得点、5.5アシスト、2.7スティール。守備でロケッツのバックコートをかなり苦しめ、そのまま6試合でヒューストンを敗退させています。

ロケッツからすれば、

「こいつ相手にするの嫌だったな……せや、獲ったろ」

みたいな補強です。笑

しかもスマートは、イメ・ユドカHCがセルティックスにいた時代にもプレーしています。DPOYを獲得した2021-22シーズンのHCもユドカでした。

新しいシステムを一から覚えるベテランではなく、HCが求める守備をすでに理解している元DPOYを連れてきたことになります。これはかなり大きいと思います。

アメンに「スマート先生」を付けるのやめてもらえませんか

そして怖いのがここです。

スマート自身が守るだけではありません。23歳のアメン・トンプソンと一緒にプレーします。

アメンはすでにサイズ、身体能力、守備範囲ともにリーグ屈指。そこへ12年間NBAで生きてきたスマートの経験まで加わります。

ただでさえ守れるアメンに、元DPOYのスマート先生を付けるのやめてもらえませんか。笑

NBA公式も、バンブリート、スマート、KDというベテラン勢の経験とアメンの圧倒的な運動量を組み合わせることが、ヒューストンが優勝争いへ進む道になるとしています。

スマート自身も32歳。毎試合35分出場して相手エースを追い回す必要はありません。むしろ20〜25分程度でも、重要な時間帯で守備強度を上げ、若手へ声をかけられるだけで十分価値があります。

バンブリートも戻ってくる

さらに昨季ロケッツが丸々欠いていた選手がいます。

フレッド・バンブリートです。

昨季はACLの負傷からシーズンを全休しましたが、2026-27シーズンに向けて復帰を目指しています。NBA公式も、バンブリートの復帰とスマート加入によって、ロケッツが昨季より「賢く、無謀さの少ないチーム」になれるかが重要だと指摘しています。

これが地味に大きい。

昨季はアメンがボールハンドラーとして多くの仕事を背負いました。しかしバンブリートがゲームを組み立てれば、アメンはカット、トランジション、オフェンスリバウンドなど、自分の身体能力を最大限に使える場面へ戻れます。

そこへKDとシェングンもいる。

誰がゲームを作るのかという問題に対して、昨季より明らかに選択肢が増えています。

シェングンも忘れちゃいけない

そしてロケッツにはアルペレン・シェングンもいます。

ポストで得点できるだけでなく、センターながらパス能力が高く、オフェンスの起点になれる選手です。アメンとのケミストリーについてもNBA公式がタイトル争いの重要な要素として挙げています。

KDがアイソレーションで点を取る。シェングンからオフェンスを作る。バンブリートがPnRを仕切る。アメンがトランジションで走る。

昨季まで以上に、相手によって攻め方を変えられるロスターになっています。

さらにジャバリ・スミスJr.、タリ・イーソン、リード・シェパード、スティーブン・アダムズ、クリント・カペラ、ボグダン・ボグダノビッチまでいる。NBA公式の現在のロスターを見ると、名前を並べるだけでもかなり長いです。

実は「スターが多い」ことより層の厚さが怖い

ここまで見ると、スマートが言いたくなる気持ちも分かります。

ただ、個人的には2026-27ロケッツの本当に怖いところは、KDというスターがいることではないと思っています。

選択肢が多すぎることです。

攻撃が必要ならKD。ゲームメイクならシェングンやバンブリート。運動能力ならアメン。守備を締めたいならスマートやイーソン。インサイドでフィジカルに戦いたければアダムズやカペラ。シュートが欲しければシェパードやボグダノビッチ。

昨季は3ポイント成功数がリーグ25位、プレーオフの3P成功率は出場16チーム中最下位の30.2%でした。つまり弱点が消えたわけではありません。特にシューティングが改善するかは、今季も大きなポイントになります。

だから「名前が豪華だから絶対に強い」とまでは言えません。

ただし、去年の弱点を経験と層の厚さで補おうとしている意図はかなり明確です。

52勝でも足りなかったチームが次に求めるもの

ロケッツはもう再建チームではありません。

アメンやシェングンの成長をのんびり待つ段階でもありません。

KDはキャリア終盤。バンブリート、スマート、アダムズといったベテランもいる一方で、アメン、シェングン、ジャバリ、シェパードら若手も残っています。

NBA公式が指摘するように、現在のヒューストンは「今勝つ」と「将来も勝つ」を同時に狙うロスターを作っています。

昨季52勝しても、プレーオフでは1回戦で終わりました。

今年求められるのは、もう「若いのに強いね」ではないでしょう。

プレーオフでシリーズを勝つこと。

そして、その先まで進むことです。

「このチーム、怖い」は本当なのか

Media Dayでスマートが口にした「このチーム、怖い」という言葉。

最初に聞いた時は、新加入選手が自分のチームを褒めているだけにも聞こえます。

でもロスターを一人ずつ確認してみると、確かにちょっと怖い。

KD、アメン、シェングンという中心選手がいて、バンブリートが戻る。そこへスマートとボグダノビッチが加わり、シェパード、イーソン、ジャバリ、アダムズ、カペラまで控えています。

そして何より、昨季プレーオフでロケッツを苦しめたスマートが、今年は反対側にいます。

「このチーム、怖い」

うん。

ロスターを見たら、本人が言いたくなるのも分かります。笑

タイトルとURLをコピーしました