クリッパーズは10月30日の現地時間、本拠地を離れてミネアポリスでティンバーウルブズと対戦しました。試合はティンバーウルブズが127対101で快勝し、クリッパーズは今シーズン4連敗となっています。開幕から勝ちが思うように積めていないクリッパーズにとって、簡単には抜け出せないつまずき方だと思います。
この試合で気になっていたのが八村塁の状態です。左太ももの張りで直前の1試合を欠場していた八村は、先発としてコートに戻り12得点を記録しました。復帰戦としての内容自体は悪くなかったものの、チーム全体では前半のうちに主導権を握られてしまいます。最終的には26点差の完敗という結果になりました。この試合の流れと八村のプレー内容、そしてティンバーウルブズ側の見どころを整理してみます。
クォーターを追うごとに点差が開いていった展開
まずはクォーターごとの点差を見てみます。前半と後半でどのあたりに差が生まれたのかを振り返ってみたいです。
| チーム | 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 最終 |
|---|---|---|---|---|---|
| クリッパーズ | 24 | 32 | 25 | 20 | 101 |
| ティンバーウルブズ | 34 | 35 | 29 | 29 | 127 |
クリッパーズは第1クォーターの時点で10点のビハインドを背負うスタートになりました。そこから第2クォーターでも点差を詰められません。前半だけでティンバーウルブズに13点のリードを許す展開になっています。一番つらいのはここから追い上げる形を作れなかったことです。第3クォーターも29対25と同じような展開を繰り返しました。第4クォーターでようやく点差を29対20まで縮めたものの、すでに試合の大勢は決まっていたという印象です。この試合に限らず、立ち上がりで離されてそのまま沈んでしまう入り方は、今季のクリッパーズに共通して見える課題のように感じます。
チーム全体のシュート成功率を見るとフィールドゴールは85本中35本で41%、スリーポイントは30本中12本で40%でした。数字だけ見ればそこまで悪くない印象です。ただターンオーバーが18個と多く、リバウンドも42対43とほぼ互角だったことを考えると、守備の強度とミスの少なさの差でティンバーウルブズに離されてしまった試合だったと自分は見ています。フリースローは22本中19本で成功率86%と高かった分、もう少し接戦に持ち込める余地はあったようにも思います。相手のティンバーウルブズはフリースローの成功率が64%だったことを考えると、ファウルをもらった場面を確実に得点に変えられていたクリッパーズの方が、細かい部分では上回っていた点もあったと言えそうです。
八村塁の復帰戦、12得点の中身
八村は直前の試合を左太ももの張りで欠場していましたが、この試合では先発に復帰し26分間プレーしました。記録は12得点で、5リバウンドと2スティールも記録しています。このうちスリーポイントは2本沈めました。欠場明けでいきなりフルに走れるコンディションではなかったはずです。無理に長い時間を取りにいかず、自分のリズムで得点を作れていたのは良い兆候だと見ています。
チームとしては前半から後手に回る展開でしたが、八村個人としてはスリーポイントを含めた得点源としての役割はきちんと果たしていたと思います。ただチームが大きく離されている状況で一人が頑張っても、試合の流れを変えるのは簡単ではありません。残り時間の多くをベンチの選手で消化する展開になったことも、八村の出場時間が26分にとどまった理由の一つだと考えられます。次のホームゲームでどこまで出場時間を伸ばしてくるかも注目したいポイントです。
太ももの張りからの復帰、欠場明けのコンディション
八村が左太ももの張りを訴えて欠場したのは、2戦前のレイカーズ戦でした。古巣相手の試合を欠場で見送ることになったのは本人としても心残りだったはずです。中1試合を空けて早めに戻ってきた形になりますが、無理をして再発させるよりは、今回のように段階を踏んで出場時間を調整しながら戻すやり方のほうが長いシーズンを考えると理にかなっていると自分は思います。
26分という出場時間は、健康な状態の八村が普段担う時間よりは短めです。それでも先発に名を連ねたこと自体は、チーム側が八村のコンディションにそこまで大きな不安を抱いていないことの表れとも取れます。残り試合でどこまで通常の出場時間に戻していけるか、ここからの数試合でのローテーションの組み方を見ていきたいところです。移籍1年目のシーズンはただでさえ新しいチームに慣れる時間が必要なので、ケガによる離脱が重ならないよう、慎重に起用してもらえるのが一番だと自分は感じています。
1勝4敗のクリッパーズ、厳しい開幕戦績の背景
この敗戦でクリッパーズは今シーズン1勝4敗、ロードゲームに限ると0勝3敗という成績になりました。カワイ レナードのトレードを巡る問題で1巡目の指名権を複数剥奪されるという重い制裁を受けたオフシーズンを過ごしたクリッパーズにとって、今季は補強の手段が限られた状態からのスタートになっています。八村塁がFA加入したのもこうした状況を受けてのことです。チームの柱として期待される立場にあるだけに、チーム全体の苦しいスタートは余計に目につきます。
NBAカップは今シーズンもグループステージの成績で各グループの上位チームが決勝トーナメントに進む形式です。その初戦を白星で飾れなかったことで、クリッパーズはグループステージの突破争いも早速厳しい位置からの出発になりました。開幕してまだ5試合という段階ではありますが、ロードでの弱さがこのまま続くのかどうかは、今後のスケジュールを見ていくうえで気になるポイントだと思います。チームを引っ張る立場を自任している八村にとっても、ここからどう立て直していくかが問われる時期に入ってきました。
エドワーズ欠場でも崩れなかったティンバーウルブズ
ティンバーウルブズ側の主役はラメロ ボールでした。シーズンハイとなる24得点を記録しています。ジェイデン マクダニエルズも23得点を11本中11本という高い確率でまとめました。ベンチからはボーンズ ハイランドが19得点8アシストと活躍しています。先発とベンチの両方から得点が生まれる、バランスの良い試合になったと言えそうです。ルディ ゴベアも13リバウンドを記録し、ペイント付近の制圧力でもクリッパーズを上回っていた印象です。
この試合、ティンバーウルブズは右膝の関節鏡手術を受けたアンソニー エドワーズを欠いていました。最大2カ月の離脱が見込まれているエースを欠いた状態での勝利ということになります。チームの顔と言える選手が離脱している中でも主力の調子が良ければ勝ちきれるというのは、層の厚さを感じさせる結果です。エドワーズの復帰までは、ボールやマクダニエルズを中心にした得点パターンがどこまで安定して機能するかが注目点になりそうです。クリッパーズからすると、本来のエースを欠いた相手にも離されてしまったという意味で、なおさら重く受け止めたい敗戦だと自分は思います。
クリッパーズはこのあと本拠地に戻ってのゲームが続きます。ロードで0勝3敗という成績を見ると、まずは本拠地で白星を積み重ねて開幕の遅れを取り戻したいところだと思います。八村の出場時間が段階的に伸びていくのか、それとも慎重なマネジメントがもう少し続くのかは、ここからのスタッツを見ていくうえで分かりやすい指標になりそうです。
ベンチの得点力という点でも、この試合はティンバーウルブズに19点とかなりの差をつけられています。先発5人に頼りがちな構成から抜け出せていないのであれば、そこもチームの連敗を止めるうえでの一つの課題になってくるはずです。守備面でのターンオーバーの多さと合わせて、次の試合で改善の跡が見られるかを自分は注目していきたいです。
まとめ
- 最終スコアはティンバーウルブズ127対クリッパーズ101、クリッパーズは4連敗
- 八村塁は復帰戦で先発出場し12得点5リバウンド2スティール
- クリッパーズはロード0勝3敗、NBAカップの初戦も黒星
- エドワーズ欠場のティンバーウルブズはボールとマクダニエルズの活躍で勝利
個人的には、八村のコンディションがどこまで戻っているかが今後のクリッパーズを見ていくうえで一番気になるところです。チームとしては苦しい立ち上がりですが、連敗の中でも八村が得点源としての役割を保てているのは一つの収穫だと思います。シーズンはまだ始まったばかりで、ここからロードで離れた分をホームでどう取り返していくかが最初の分岐点になりそうです。次のホームゲームでどう立て直してくるか、楽しみに見ていきたいです。
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