シーズンごとのリバウンド王と聞いて、何人の名前を挙げられるでしょうか。ウィルト チェンバレンが圧倒的な記録を持っていることは有名ですが、その後に続く選手たちの顔ぶれは意外と知られていない気がします。今回は歴代のリバウンド王を獲得回数でランキング化し、記録の中身まで掘り下げてみます。
ちなみに2025-26シーズンのリバウンド王はニコラ ヨキッチでした。しかもヨキッチは同じシーズンにアシスト王も獲得しています。この珍しい二重受賞についても、後半で触れていきます。1シーズンに1人しか選ばれないタイトルだけに、ランキングの上位に名前が並ぶ選手は、そのままNBA史に残るビッグマンの系譜と重なってきます。
NBA歴代リバウンド王 最多回数ランキング
| 回数 | 選手 | 主な獲得シーズン |
|---|---|---|
| 11回 | ウィルト チェンバレン | 1959-60〜1972-73の間で11回 |
| 7回 | デニス ロッドマン | 1991-92〜1997-98の7年連続 |
| 6回 | モーゼス マローン | 1978-79、1980-81〜1984-85 |
| 5回 | ドワイト ハワード | 2007-08〜2009-10、2011-12、2012-13 |
| 4回 | ビル ラッセル | 1957-58〜1958-59、1963-64〜1964-65 |
| 4回 | ケビン ガーネット | 2003-04〜2006-07 |
| 4回 | アンドレ ドラモンド | 2015-16、2017-18〜2019-20 |
| 3回 | ドマンタス サボニス | 2022-23〜2024-25の3年連続 |
| 2回 | エルビン ヘイズ | 1969-70、1973-74 |
| 2回 | ハキーム オラジュワン | 1988-89、1989-90 |
| 2回 | ディケンベ ムトンボ | 1999-00、2000-01 |
| 2回 | ベン ウォレス | 2001-02、2002-03 |
| 2回 | デアンドレ ジョーダン | 2013-14、2014-15 |
| 1回 | ニコラ ヨキッチ | 2025-26 |
出典 Basketball Reference、Land of Basketball(NBA年度別リバウンドリーダー記録)
チェンバレンの11回とロッドマンの7連続、それぞれの異常さ
そもそもリバウンド王のタイトルは、1シーズンを通して1試合平均のリバウンド数がリーグで最も多かった選手に与えられます。得点王やアシスト王と同じ仕組みですが、ポジションの影響をより強く受ける記録でもあります。チェンバレンの11回がどれだけ特別かは、2位のロッドマンとの差を見れば分かります。1960-61シーズンには1試合平均27.2リバウンドという、今では考えられない数字を記録しており、この記録はいまも歴代最高のままです。得点でも歴代トップクラスだった選手が、同時にリバウンドでも歴代1位というのは、ポジションの概念が今とは違っていた時代だからこそ生まれた記録だと思います。
一方のロッドマンは、得点力ではなくリバウンドだけに特化して7年連続のタイトルを獲得した点が際立っています。1991-92から1997-98までの7年間、デトロイトやサンアントニオ、シカゴとチームを変えながらも毎シーズン王座を守り続けました。1試合平均二桁得点を記録したシーズンはほとんどなく、純粋にリバウンドという一つのスキルだけでチームに必要とされ続けた稀有な選手です。
モーゼス マローンとドワイト ハワード、センターの時代を象徴する2人
3位のモーゼス マローンは、1982-83シーズンに76ersの優勝に貢献したことでも知られる選手です。チャンピオンシップとリバウンド王を同じシーズンに獲得した数少ない例の一つでもあります。ヒューストンとフィラデルフィアという2つの球団で合計6回のタイトルを獲得しており、1970年代後半から80年代にかけてのリーグを代表するビッグマンでした。
4位のドワイト ハワードは2000年代後半から2010年代前半にかけて5回のタイトルを獲得しています。オーランド時代の3連覇に加え、レイカーズ移籍後も2シーズン獲得しており、移籍を経てもリバウンド力自体は落ちなかったことが分かります。引退したハワードですが、記録としてはいまもトップ5に名を残しています。5位グループにはビル ラッセルとケビン ガーネット、アンドレ ドラモンドの3人が並び、いずれも4回ずつのタイトルを持っています。時代の異なる3人が同じ回数で並んでいるのも、このランキングの面白さの一つだと思います。
ヨキッチが見せた珍しいリバウンド王とアシスト王の二重受賞
2025-26シーズンのリバウンド王は平均12.9本を記録したニコラ ヨキッチでした。注目したいのは、同じシーズンにヨキッチがアシスト王も獲得している点です。センターがリバウンド王になるのは珍しくありませんが、同時にアシストでもリーグ1位になるというのは、歴代でもかなり珍しい組み合わせだと思います。来夏の契約について自分の考えを明かしたヨキッチですが、プレーでもリーグを代表する存在であり続けています。
センターでありながらパスセンスでもリーグ最高クラスというのは、NBA全体のランキングでも1位に選ばれたことと無関係ではないはずです。得点やリバウンド、アシストのすべてでトップクラスの数字を残せる選手は、歴史的にもそう多くありません。
チェンバレンやロッドマンの時代と比べると、現代のリバウンド王は平均12本台から15本台に収まることが多くなっています。3ポイントシュートの比率が上がり、ロングリバウンドが増えたことで、インサイドの選手だけがリバウンドを独占しにくくなったことが背景にあると言われています。ガードやフォワードも含めてチーム全体でリバウンドを拾う意識が強くなったぶん、1人の選手が飛び抜けた本数を積み上げにくい時代になっているということです。
サボニスやヨキッチのように、センターでありながらハンドリングやパスも得意な選手が増えたことも関係しているはずです。単純にゴール下に居座るだけでなく、スペーシングを理解したうえでリバウンドに絡む能力が求められるようになっているので、記録自体の価値は昔より下がったわけではないと自分は考えています。ポジションレスの流れが進むほど、オールラウンドにリバウンドを取れる選手の評価はむしろ上がっていくのではないかと見ています。
今シーズンは誰が王座を狙うのか
2026-27シーズンは現時点でドマンタス サボニスが平均14.6リバウンドでトップに立っています。サボニスはすでに3回のタイトルを持っており、ここで奪還できればキングス在籍時代としての存在感をさらに強めることになります。2位にはカール アンソニー タウンズ、3位にはヤニス アデトクンボが続いており、最低年俸でナゲッツに加入したデローザンのチームメートであるヨキッチも上位につけています。
シーズンはまだ序盤なので順位は大きく変わる可能性があります。サボニスが4回目のタイトルを獲るのか、ヨキッチが連覇するのか、あるいは新しい名前が出てくるのか気になります。11月時点での順位がそのまま最終結果になるとは限らないので、シーズンを通して何度か確認しておきたいところです。歴代通算リバウンドランキングの常連になる選手が、この先の数年でどう入れ替わっていくのかも楽しみなところです。
こうした争いは開幕から数週間が経った今の時点での順位にすぎません。12月以降にケガ人の状況やチーム事情が変わってくると、名前が入れ替わることも十分にあり得ます。
まとめ
- 歴代リバウンド王の最多回数はウィルト チェンバレンの11回
- 2位はデニス ロッドマンの7回、しかも7年連続という記録
- 3位モーゼス マローン6回、4位ドワイト ハワード5回と続く
- 2025-26シーズンはニコラ ヨキッチがリバウンド王とアシスト王を同時受賞
- 2026-27シーズンは現時点でドマンタス サボニスがトップ
こうして並べてみると、リバウンド王というタイトルがセンターとパワーフォワードを中心に受け継がれてきたことがよく分かります。得点王の記録と並べてみると、チェンバレンという選手がいかに別格だったかがよく分かります。歴代得点王ランキングでもトップに名を連ねる選手ですが、リバウンドでも同時にトップというのは、現代の分業が進んだNBAでは出てこない選手だと思います。今シーズンのリバウンド王争いも、楽しみに見ていきたいです。
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コメント
[…] アシスト王と聞いて、ジョン ストックトンの名前はすぐに出てくる人が多いと思います。では、2位以下にはどんな選手が並んでいるでしょうか。先に歴代リバウンド王のランキングを整理しましたが、今回はその兄弟記録とも言えるアシスト王を同じ形式でまとめてみます。得点王やリバウンド王と比べても、アシスト王は特定のポジションに記録が集中しやすいタイトルです。その理由も含めて見ていきます。 […]